テレ東の「ローカル路線バス乗り継ぎ対決旅 陣取り合戦第12弾 in 宮城」(8月23日放送)を見た。まあ、可もなく不可もなくと言ったところ。途中でだいたい勝敗が分かってしまったが(特に最後の編集は、結果をばらしているようなものだ)。
今回、お笑いのバイキング・西村瑞樹が出演していたのだが(太川チーム)、2日間何の問題もなく歩いていた。これを見て、「あっ、やっぱりあの時、やらせだったんだ」と確信した。「やらせ」の表現が良くないなら「過剰演出」と言うが。
「あの時」とは、やはりバス対決旅シリーズのひとつ「バス vs 鉄道」(第何回とかまでは覚えていない)。西村は村井美樹のチーム(鉄道チーム)として出演していた。詳細は省くが、この回にやはり鉄道チームの一員として出演していたお笑い芸人・牧野ステテコが見え見えの「振る舞い」をした。
途中のチェックポイント(卵かけご飯を食べる)で、わざと卵を割ったように見えた。これは鉄道チームを足止めし、接戦にして番組を盛り上げようという番組スタッフの「過剰演出」だと思われる(もしかしたら太川チームを勝たせようとしたのかもしれない)。
だが、あまりにも牧野ステテコの動き(ダンスから卵を割る動作)が下手だったため、多くの視聴者にその意図がバレてしまった。
実はこの回の西村も「膝が痛い」と2日目から言いだし、最終盤のトロトロ歩きで対決を接戦に持ち込むのに一役買っていた(最終的な差は20分だった)。また、都合良くストック代わりになる木の棒が落ちていたり(苦笑)。当時「こいつもやってる」と思ったのだが、牧野ステテコがバレバレだったので確信が持てなかった。
しかし今回の「陣取り合戦」の西村を見て確信。「バス vs 鉄道」は「過剰演出」に協力していたのだと。だって今回、全然足を痛がるそぶりもなく、普通に何Kmも歩いていた。「陣取り合戦」と「バス vs 鉄道」の鉄道チームでは歩く距離が違うと思われるが、それにしても西村が元気に普通に歩く姿には違和感しかなかった。
まあバス対決旅シリーズは、制作側が「ある意図」を持って出演者を選定しているのはバレバレだ。特に太っている出演者(歩くのが苦手)が、どっちのチームにいるかは分かりやすい要素だ。
そういう出演者選定を見れば、制作者がどちらを勝たせようとしているかは大体分かる。勝敗のバランスを取ろうとしているからだ。「鬼ごっこ」も含め、勝敗は拮抗しているはずだ(調べたわけではないが)。
ただ、これは「過剰演出」とは思わない。足を引っ張る出演者も含めて、対決を面白くする「演出」だと思うから(「過剰」ではなく)。しかし出演者だけで勝敗を決定づけることはできないし、意図に反して大差がついてしまうこともある。そうなると適度に「過剰演出」が差し込まれるのだろう。
西村はバレないで演出に協力できたからこそ、また呼ばれたのだろう。逆に牧野ステテコや「バス vs 鉄道」の別の回で下手くそ過ぎる「過剰演出」をしたパンクブーブー・黒瀬純などは、二度と呼ばれることはないだろう(現時点で呼ばれていない)。
視聴者に悟られないように「演出」するのが制作者であり、それを上手に演じるのが一部の出演者の役割。とは言え、ガチでやっているのはよく分かり、それが視聴者を引きつけているのだから、つまらない「過剰演出」は不要だと思うけど。