「夏の甲子園」が始まったが、広島の広陵高校の不祥事が発覚し(高野連の処分は済み)グタグタ状態だ。処分内容や加害生徒も出場していることなどに賛否両論。SNSには加害生徒とされる実名まで晒される状況になっている。

開幕前の8月4日に高野連が「誹謗中傷等への対応について」と題する声明を発表。「こういう行為(誹謗中傷や差別的な言動)があった場合は法的措置をとる」とのこと。一般論で言えば、沈静化を図るためには正しい方法なのかもしれない。ただ、どうも問題の本質を理解していない節がある。
騒動が大きくなったのは学校側の報告内容と、被害生徒側の訴えに大きく乖離があることだ。ここへの言及なく「法的措置だ!」は、そりゃ「何言ってるんの?」となるのは自明。なぜこの時期に騒ぎを起こしたかの思惑は措くが、これも被害者側が学校の対応や高野連の処分に納得していない証左でもあろう。
声明に共同で名を連ねている「株式会社朝日新聞社」も同罪だ。ただ朝日は「大会本部」の朝日とメディアとしての朝日を都合良く使い分けているようだ。ここでの朝日は大会本部の朝日のようだ。
そうでなければ、こんな安直な文章をメディアが出したら命取りになりかねない。それくらいの思慮・分別は、あの朝日にもあると思うからだ。
高野連と朝日が力業で押し切ろうとした中、2件目の被害報告が拡散された。この内容は学校側の調査では「認められなかった」と高野連に報告されている。
高野連側からすれば、学校側からの報告を以て処分を決定するしかないのはやむを得ない。ただ学校組織と被害生徒個人の力関係を考えれば、今回の件だけでなく過去から過少申告が行われていたことは容易に想像がつく(今回の件が過少申告と行っている訳ではない)。
本来なら、ここでメディア・朝日新聞の出番だ。日ごろから人権意識の高い(多少の嫌みを含む)朝日が、被害生徒の人権にまったく配慮せず高野連と一緒になって主催者側の論理を押し出していることには違和感しかない。
大会主催者が混乱に輪をかける対応をするはずもないのだが、メディア・朝日新聞としての対応としては間違っていると感じる。これだけ学校側と被害生徒側の言い分が異なっているにもかかわらず、再調査が必要だと明言しない朝日。
日ごろの「人権・人権」「弱者の声を聞け」とか言っているのはボーズに過ぎなかったということ。大会期間中の混乱は避けるべきだが、「大会後にすぐ再調査を行って事実関係をはっきりさせる必要がある」とか言えないものかね。
高野連と一緒になって「カネ儲け」に精を出すのも良いが、メディアの意義や役割を忘れているのは恥ずかしいことだと思うぞ。まあ、自らはメディアでなく不動産屋だと自覚しているならそれでもいいけど。
コメント