1月27日に開催されたフジテレビによる会見は、10時間以上にわたって質疑が行われる異例なものとなった。17日に行われた会見がテレビ・ラジオ放送記者クラブ員だけに絞り、さらに動画撮影も禁止したため批判と不満の声が上がっていた。その反省から今回はフルオープンにしたのだが、逆にさまざまな弊害を露呈した。

フジテレビ(+フジメディアホールディング)の回答内容も、被害女性の人権などへの配慮(これは分かるのだが)を楯に不十分なものと感じざるを得なかった。ただ、それ以上に酷かったのは質問する記者側だ。

ほとんどの記者は「客観的事実」と週刊文春の「記事内容」の区分けができておらず、「記事」を「事実」として(前提で)質問していた。だから何を質問してもフジ側から満足な回答は出て来ない。こんなのは当たり前だ。

記者が事実関係などを「引きだそう」ではなく「自分の言ってることを認めろ」と質問するのだから、時間ばかりかかることになる。自分で何がしかの取材をするなどの準備をしてきた記者はどれくらいいたのだろうか? (被害女性に接触できないだろうから難しいとは思うが)。

そして一部のフリー記者は、自分の言っていることが認められなかったり、自分の思い通りの回答でないと怒鳴り散らす。アホかと言いたい。自分の質問力の無さが原因だと言うことに気づかないレベルの低さ。

明らかにバカな質問には、フジ首脳陣も言い返して良かったと思う。また、進行役の広報部長も、もっときつく質問者を戒めても良かったと思う。なんでこんなに低姿勢に終始したのか。

フジ側の低姿勢とトラブル内容には踏み込まない方針。これと記者(特にフリー記者)の準備・勉強不足が、結果として10時間を超える「ダラダラ」「グタグタ」会見になった理由だろう。

それにしても、一部フリー記者の「自分の言ってることを認めろ」的な態度はどうにかならないものか。見苦しいの一言だった。こんな連中が「ジャーナリスト」を名乗っている。

今回、フジテレビが延々と中継したおかげで、フジ首脳陣以上に記者連中も視聴者の厳しい視線に晒された。そんな自覚もなく、無様な姿をさらした記者連中。世間に知られている自称記者以外にも、新たに変なヤツがいることが分かった。

長いだけでほぼ中身のなかった会見だが、自称記者連中の醜態がオンエアされたことが一番の成果だったかなと思う。

*10時間を超える会見のすべてを見ていた訳ではないし、すべての質疑を確認した訳でもないです。自分で会見をみていたトータル4時間くらい(連続ではなく、飛び飛び)の印象を書いています。運良くなのかは分からないが、佐藤章・尾形聡彦・衣塑子・横田増生はオンタイムで見ていた。