衆議院選では自公が過半数割れ、維新と共産が議席減、立民と国民が大幅増という結果だった(れいわも増え、参政・保守が議席を獲得)。別の記事でも紹介したが、衆議院選比例票を見ると有権者の各党への支持が比較的分かりやすい。
各党の前回衆議院選との比例票の比較。
自民 -533万票
立民 +7万票
国民 +358万票
公明 -115万票
維新 -295万票
れいわ +159万票
共産 -80万票
保守 +114万票(今回から)
参政 +187万票(今回から)
投票率が53.85%で前回よりを2.08%下がっているので単純比較はできないが、自民党は1,458万票で前回から533万票も減らしている(前回は1,991万票)。減少した533万票の中には棄権した人もいるだろうから、すべてが他党に流れたわけではないと思うが、それでも自民党を見限った人たちと言える。
この層は俗に言う「岩盤保守層」と推定される。安倍首相(当時)が朝日新聞などの捏造により猛烈な批判に晒されても、支持率が30%を割らなかったのは「岩盤保守層」が厚く支持していたからとされる。
石破は「岩盤保守層」から嫌われていた。政策・行動・人柄などすべてだ。「きれいごと」を並べて、後ろ(自民党内)から安倍首相を攻撃していたことが大きいと思う。「きれいごと」を言っても政策は実現しない。つまりは仕事のできない議員の典型と言える。
では、この「岩盤保守層」はどこに流れたのか? 立民でないことは明らかだ。50議席も増やしたのに、実は比例票は7万票しか増えていない(1,149万票 → 1,156万票)。自公の自滅とオールドメディアのネガティブ報道(不記載を裏金と連呼)のおかげだ。
つまりは、相変わらず「地に足が付いていない」政党だということ。政策が評価されたわけでもなく、政権を獲って欲しいと思われたわけでもなく。選挙後の野田代表の「真っ先にやるのは紙の保険証を使えるようにすること」を見ても、この政党に期待できないのは明らかだ(苦笑)。
そうすると「岩盤保守層」の行き先として考えられるのは、参政党(+187万票)、保守党(+114万票)あたりだろうか(両党とも衆議院選は初)。残りは国民民主(+358万票)か。参政・保守は思想(考え方)の面から、国民民主は政策が受け入れられたのだろう。
「岩盤保守層」は自民党と言うよりも安倍晋三という政治家を支持していたと考えられる。媚中・媚韓政策に嫌気がさした保守層を、自民党支持と結びつけたのは安倍元首相だ。そのため石破が首相をやっている限り「岩盤保守層」は自民党へは戻らない。と言うことは来年の参議院選も自民党は敗れるだろう。
石破でないとしても、例えば実務能力が高く安定感があると評判の林芳正あたりでも同様だ。林は媚中の代表格であるとされるからだ。当然「岩盤保守層」は戻らない。では「岩盤保守層」が認める首相(総裁)とは? ある意味、言わずもがなだ。
それにしても自民党の国会議員連中は、こんな簡単なロジックを無視して「石破人気」というオールドメディアの「虚構」にすがった。このツケの大きさを今になって気づいても、もう遅いと言うことだ。石破は責任も取らずに居座るようだが、傷口が広がるだけだぞ。
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