うちのような田舎では、お彼岸に「おはぎ」を作るお宅もまだ多い。「お彼岸の中日」(秋分の日)にお2人から「おはぎ」をいただいた(いつもはスーパーで買っている)。

おはぎ24.09 (1)
おはぎ24.09 (2)
その家々で作り方(レシピ)もちがうのだろう。大きさやあんこの感じがちょっと違う。もちろん、どちらも大変おいしかった。

一般的に「おはぎ」と「ぼた餅」の違いは、春のお彼岸用を「ぼた餅」、秋のお彼岸用を「おはぎ」と言うと思う。これは春のお彼岸には春に咲く牡丹の花に見立てて「ぼた餅」、秋のお彼岸には秋に咲く萩の花に見立てて「おはぎ」と呼んだからといわれる。

江戸時代の書物「世事百談」(1844年)にも「ぼた餅は牡丹餅と書くのが正字。あんをつけたる餅を盆に盛り並べたる形の牡丹花のごとく」とある。また、おはぎについては「まるめずに器に盛りて、その上に小豆あんをかけたるを萩の花という。おはぎとも言えり。これは萩の花に似たればなり」とある。

単に花の名前の違いだけではなく、「ぼた餅」は「こしあん」を使い丸い形状、「おはぎ」は「つぶあん」を使い細長い形状、という違いで理解している人もいるかもしれない。地域的な違いとして、東京(関東)が「おはぎ」、大阪(関西)が「ぼた餅」と呼ぶことが多いと聞いたこともある。これ以外にも日本各地で様々な呼び名があるようだ。

まあ、書いてきた内容すべてに「諸説あり」ということになるので、そのへんは誤解無きようお願いします。