9月4日のテレ朝「モーニングショー」で、コメンテーターの玉川徹は選択的夫婦別姓に関して「かたくなに夫婦同姓を守っているのは世界の中で日本ぐらいと言われている」と発言(自民党総裁選を伝える中での発言)。
相変わらず過ぎて笑ってしまう。浅はかな人間だ。底が浅いと言ってもいい。
「世界の中で日本ぐらい」とは、世界の多くの国で行っていることが世界標準だから、日本の考え方や様式、ひいては伝統・習慣は「おかしい」と言っているに等しい。彼らが同様の内容で指摘するものに「年号」「死刑制度」「男系男子継承(皇室・王室的な制度のある国)」などもある。
ところが、世界標準から見ると明らかに「異常」である「憲法9条(戦力の放棄)」は「世界の宝だ」と言う。はあぁ~??? ダブスタも大概にしろってこと。
玉川らは日本独自の習慣や制度などを「世界と違う」から「世界に合わせろ」と言う。しかし自らの主張に沿った制度などは、世界と違っても「世界に合わせろ」とは言わない。それどころか「世界の宝」などと言って憚らない。じゃあ、夫婦同姓はなぜ「世界の宝」ではないのか? 玉川の主義思想と違うから以外の理由はあるのか? と聞きたい。
ここで、各メディアの選択的夫婦別姓に関する世論調査結果を示す。
「賛成」73% 「反対」21% (朝日新聞 2024年7月)
「賛成」57% 「反対」22% (毎日新聞 2024年6月)
「賛成」69% 「反対」23% (日経新聞 2024年7月)
「賛成」59% 「反対」24% (NHK 2024年7月)
「賛成」67% 「反対」25% (FNN 2024年7月)
概ね賛成が6割から7割と多数だ。多くのメディアでここまでは報道されている。
しかし、賛成者に実際に夫婦別姓を選択するかと聞くと
「希望しない」29% 「希望する」25% (東京都 2024年1月)
(「どちらとも言えない」が35%で1位)
「希望しない」29% 「希望する」30% (内閣府 2022年12月)
(「どちらとも言えない」が38%で1位)
賛成者に聞いているにしては、「希望する」が少ない印象を受ける。
つまりは、制度として「選択的夫婦別姓」を認めても、自分がそれを選択するかは別と言うのが多くの国民の考えだ。なぜか各メディアは「賛否」までしか公表しない。実際に選択するかを聞いていないのかもしれないが、そうならば聞くべきだと思う。
こういう世論調査の結果まで踏まえて発言する必要があるのだが、玉川がそこまで考えている風はない。公共の電波を使って自分の思想を垂れ流しているだけ。「世界と違う」とか言わないで、きちんと理由を言わないといけない。ついでに言えば、「旧姓を通称として使えるよう法制化」でもダメなことも併せてだ。
ちなみに、TBSの世論調査(2024年7月)では、
「別姓を導入すべき」26%
「同姓を維持すべき」21%
「同姓を維持しつつ旧姓を通称として使えるよう法制化すべき」47%
となっている。
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