東京電力は5月7日、福島第一原発周辺から採取した海水に、1リットル当たり13ベクレルのトリチウムを検出したと発表した。この13ベクレルという数値は、WHOが飲料水の基準としている1万ベクレルを大きく下回っている。

もちろんWHOの飲料水基準だけでなく、東電の運用基準(1,500ベクレル未満)に対しても何ら問題のない数値である。

この何でもないニュースを共同通信は「海水からトリチウム検出 原発処理水放出口付近」との見出しで配信した。悪質にも程がある! あたかも「トリチウムが検出された!」「大問題!」との誤読を狙った見出しである。

記事中には「13ベクレル」「WHOの飲料水基準(1万ベクレル)」を記しており、「大きく下回っている」と書いている。この記事内容から、どうすると「トリチウムを検出」との見出しになるのか? 悪意しか感じない。

この配信を受け、地方紙を中心にそのまま報道している新聞社が多い。東京新聞もこのまま記事化している。東京新聞もそう報道したかった内容だろうが、共同通信が配信してくれたので大喜びして使った姿が目に浮かぶ。

処理水の放出開始から既に9ヶ月も経ち、5回の放出が完了している。なんとか原発の足を引っ張りたいと考えているのだろう。共同通信は自社の反原発方針のためには、福島復興の邪魔になろうがそんなことはどうでもいいのだろう。報道機関が平然と煽るような報道を未だに行っていることには、怒りを禁じ得ない。

芸能ゴシップ扱う雑誌(出版社)が、ネット記事の見出しをいかにもな表現にして、クリック数を稼いでいるのと何が違うのだ?

こういう「悪意ある見出し」は左派系偏向メディアの常套手段だ。朝日新聞に飛び火させて申し訳ないが、朝日の「得意技」でもある。朝日に悪意ある見出しが載るのは日常茶飯事だ。原発関連で言えば「処理済み汚染水」「老朽化原発」などが多用されてきた。

特に「老朽化原発」に関しては、安全性が確認されているにもかかわらず「老朽化」と書くことで、さも安全性に問題があるかのように誤読させようとした。

もういい加減にしろ! と言いたい。恥ずかしくないのかね。あっ、恥と言う言葉を知らない恥ずかしい連中だったな。