読売新聞が取材対象者の発言(談話)を「捏造」したとして、関係者の処分を発表した。「捏造」主犯は諭旨退職。甘い処分である。新聞への信用・信頼を大きく毀損したことをどう考えているのだろう? 新聞なんてその程度と自ら認めたようなもの。
(「読売新聞の『捏造』なんて話題にもならない?」参照)

処分内容はどうあれ、読売は自ら「捏造」を認め処分も公表したので多少はましだ。それに比べて朝日新聞は・・・。

朝日の「捏造」は数多い。その中で自ら認めたものはいくつあるだろう? ほぼないと言っていい。サンゴ傷付けはみっともない言い訳を続けたあげく、認めざるを得なくなった。慰安婦捏造とNHK番組改変捏造は自分で判断せず(逃げて)、第三者と称するお仲間を集めて「捏造ではない」とした(慰安婦は「捏造とまでは言えない」、NHK番組改変は「取材不足」)。

こんな朝日の捏造で、今回の読売(談話捏造)と近いのは「任天堂社長インタビュー捏造」(2012年)。インタビューもせずに、過去の社長発言やHPなどから発言を捏造したもの。ただ、その後の対応は読売とは真逆だ。

当然、インタビューなど受けていないのだから任天堂から抗議がくる。朝日は任天堂には内々に謝罪したが、この捏造を公表しなかった。ところが、週刊文春に嗅ぎつけられてしまい渋々公表。しかも文春発売日の前日に公表するという姑息さ。

インタビュー捏造記事掲載が2012年6月8日、捏造公表は2014年9月14日。文春が嗅ぎつけなければ、とぼけ通したことは明らかだ。現に「100円ラーメン捏造」(1989年)や「富士吉田市の公園にツキノワグマ捏造」(2021年)などは、未だにとぼけ通している(「ツキノワグマ捏造」記事は一応取り消している)。

朝日は捏造記者の処分を約束したが、実質処分なしに等しかった。なんと「捏造」公表のわずか4日後(9月18日)、捏造記者は「東京ゲームショウ」の取材に行き、19日の紙面に署名入りで記事を書いているのだ。記者の名は高木真也。

高木は2021年には「国家戦略特区」に関連して「悪質印象操作」記事を書いている(内容的には「捏造」と言われても文句言えないレベル)。当然、国家戦略特区WG座長(当時)から抗議文が朝日に出されている(朝日は記事の趣旨や抗議の本質からかけ離れた「訂正」を出しお茶を濁した)。

インタビュー記事を「捏造」しても会社が世間に公表もせず守ってくれるのだから、そりゃまた「捏造」するわ。それも正式に抗議が来ても会社が知らん顔してくれるのだから。高木は現在も現役で記事を書いている。と言うことは、またやるだろうな。誰もが想像できることだ。

朝日は他社の不祥事を批判する際に「業界全体で改めて再点検する必要がある」などと偉そうに書く。多くの新聞社が手に染めている「捏造」に関して「新聞業界全体で再発防止策を策定する必要がある」って社説で書いたらどうか。

現在の新聞協会会長は朝日のクズ社長だろう(6月の株主総会で退任予定だが)。朝日が本当に過去の多くの「捏造」を反省しているなら、それくらいのことは当然ではないか?