一般社団法人「Corabo(コラボ)」をブログで中傷したとするユーチューバーが、名誉毀損容疑で書類送検されたと報道された。社団法人側がユーチューバーを告訴していた。

毎日新聞の印象操作
この件を伝える毎日新聞が、余りに酷い。なぜかパトカーの写真が「イメージ」として使われている。書類送検とパトカーの関連がまったく分からない。想像するに「パトカー=犯罪」を印象付けようとしているとしか思えない。

警察は告訴を受理した後、捜査を行う必要がある。そして、その結果を検察庁に「送付」する必要がある(刑事訴訟法242条の手続き)。これを一般に「書類送検」と呼んでいる。捜査を警察から検察に引き継ぐためのものなので、必ず行う必要がある。これを受け検察が「起訴」「不起訴」「起訴猶予」などを判断することになる。

現段階では名誉毀損に問われる(認定される)かは不明な段階。仮に起訴されたとしても、その後に裁判を経る必要があるのは言うまでもない。当然、裁判で名誉毀損が認定され、それが確定するまでは犯罪でもなんでもない。

法律に詳しくない一般人からすると、「逮捕後の起訴」と「告訴後の書類送検」って同じようなものと誤解しているかもしれない。もっと言えば「書類送検=(ほぼ)有罪」とすら誤解している人もいるかもしれない。毎日のパトカー写真は、まさにこの誤解を増長させようとする悪意を感じる。

以前、自称ジャーナリストの女性が男性記者から性暴力を受けたと訴えた際、逆にその記者から名誉毀損で告訴されたことがある。当然、今回の件と同様に女性は書類送検された。通常の手続きだから。その時、毎日新聞はどうのように報道したのだろうか? パトカーの写真を付けただろうか? 毎日はパトカーの写真どころか、何も報道しなかった。

しかし送検後1ヶ月以上過ぎてから「書類送検=(ほぼ)有罪」的な誤解が生じていると感じたらしく、慌てて「書類送検報道を考える」(署名:大野友嘉子)との見出しで、「告訴後の書類送検は、どういう意味を持つか」「その報道はどうあるべきか」などと、わざわざ解説記事を書いている。そして「書類送検という言葉が独り歩きし、名誉毀損が認められたかのように考えている人が出ている」のは問題だと誤解を戒めている。

そう、この記事の言うとおりなのだ。じゃあ、なんで今回はユーチューバーが書類送検された記事にパトカーの写真なんだ? 特定の意図が丸見え過ぎて、呆れてしまう。今回の社団法人と自称ジャーナリストの女性は、毎日新聞のお仲間だからだ。

お仲間(自称ジャーナリストの女性)が書類送検された際は一生懸命「書類送検=犯罪確定」じゃないんだよと書き、逆にお仲間の対立相手(ユーチューバー)が書類送検されたら「書類送検=犯罪確定」を強く印象付けようとする。

毎日新聞はこんな印象操作をして恥ずかしくないのか?

そう言えば、毎日は以前お仲間が書類送検されたとき「書類送付」と書いたことがあるくらいだから、この程度の印象操作は当たり前なんだろう。仮にユーチューバーが不起訴だった場合、毎日は報道するかな?