高崎市の県立公園「群馬の森」にある朝鮮人労働者追悼碑(以下、追悼碑)の設置更新を巡る訴訟は、最高裁で管理団体側の上告を棄却する決定が出されたことで、「(設置)更新不許可」が確定している(2022年6月)。つまりは「撤去しろ」と言うこと。

群馬の森 朝鮮人の碑 (2)
ところが現在も群馬の森に「追悼碑」は存在している。管理団体側が最高裁判決を無視しているからだ。しかも無視ばかりではなく、「更新不許可」の取り消しを求めて訴訟を起こすなどの「悪あがき」をしているからだ。

これに対し群馬県が「行政代執行により撤去する方針を固めた」と産経新聞が伝えた(1月22日)。群馬県の判断は当然のことで適切なことだ。強く支持する。パフォーマンスしか能がない山本一太にしては良い判断だ。

管理団体は「『記憶 反省 そして友好』の追悼碑を守る会」。管理団体側の弁護団長は角田義一。群馬県民でないと知らない人も多いだろうが、社会党から参議院議員となり、最後は旧民主党で参院副議長まで務めている。まあ、バリバリの左翼(弁護士)。

副議長時代には内部帳簿(実質裏帳簿)に書かれた個人・企業・団体献金を、政治資金報告書に記載せず裏金としていたことが発覚。その額2,517万円! さらには朝鮮総連やパチンコ業者からの違法献金(外国人からの献金は違法)も発覚。

しかし角田は自ら説明することなく、とぼけ続けてた。そして二進も三進も行かなくなり副議長は辞職。結局、説明責任をなんら果たすことなく議員生活を終えている。現在の自民党派閥の裏金問題と手法は違えど同様の問題だが、左翼に甘い偏向マスコミに追求されることもなかった。旧民主党も建前だけの「厳重注意」でお終いだった。

そんな角田は群馬県の撤去命令に対して「追悼碑は公園内で10年にわたって静かに鎮座しており、公益を害するようなことはない。徹底的に戦う」だそうだ。おいおい、お前らはもう負けてるの! 弁護士が判決に従わないなんて、呆れるしかない。

ここに見えるのは、左翼連中に共通している「ご都合主義」「ダブスタ」と、「自分はいいけど、相手(他人)はダメ」という傲慢さ。どういうことかと言うと、これが保守派が設置した碑やモニュメントなどだったらどうだろうか? と言うこと。

例えば、大東亜戦争を「自主防衛の戦争(侵略ではない)」、「朝鮮人強制労働など存在しない」、「慰安婦の強制性など存在しない。戦時売春婦だ」とかの内容を記した碑が建ったら角田らはなんと言うだろう?

しまもその碑の前で設置者らが政治集会を開き、政治的発言を連発したら角田らはなんと言うだろう? しかも、その碑の撤去命令が最高裁で確定したにもかかわらず、設置者らが無視し続けたら角田らはなんと言うだろう?

誰もが想像がつく。しかし、当然のことながら角田らは何も言う資格はない。自分たちが現在やっていることだからだ。弁護士が最高裁判決を無視し「徹底的に戦う」とは何事だ。恥ずかしと思わないことが異常だ。

角田や管理団体はよく判決内容を理解しないといけない。最高裁が認めた東京高裁の判決は「追悼式で『強制連行』という文言を含む政治的発言があり碑は中立的な性格を失った」と認定していることだ。

つまりは群馬県民の税金で運営されている県立公園「群馬の森」は、中立的な性格が求められるということだ。だから碑の設置時に設置団体(現在の管理団体とは別団体)と群馬県が協議し、「強制連行」を「労務動員」と改めている(個人的には「労務動員」も不適切だと思うが、それは置く)。

それに東京高裁も最高裁も「群馬の森」ではダメだと言っているだけで、追悼することがダメだとは一言も言っていない。「場所を変えて、ご自由にどうぞ」なのだ。どこにでも場所を移して追悼すればいいではないか。適当な場所がないなら、角田の自宅の庭でいいじゃないか? そうすれば政治的発言も自由にできるし、好き勝手に自らのイデオロギーも発露ができるぞ。

「群馬の森」という公共公園こそふさわしいと考えているなら、なぜ「政治的発言」をしたんだ? 自ら特定のイデオロギー前提のものだとゲロしているに等しい。自分たちの問題・不始末を、設置許可更新に反対した人たちや群馬県に向けるなと言いたい。

とにかく、最高裁判決には従えということ。ガキじゃないんだから。

*現在、群馬の森を臨時閉園にして撤去作業中。1月29日~2月11日の予定。開園したまま当該場所付近の遊歩道のみを通行止めにするのではなく、公園自体を閉めてしまうのは、左翼が大量に押しかけて工事を妨害するのが見え見えだからだろう。

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