朝日新聞とパチンコ
朝日新聞とパチンコ (2)
これは朝日新聞に掲載された記事に使われていた写真(勝手に使ってゴメンね)。ドル箱が景気良く積まれている。

記事は2018年1月のもので、12月31日の深夜に三重県でパチンコに興じる人たちのことを記事にしている。三重県は大晦日から元日にかけ、パチンコ店の夜通し営業が認められている。これは伊勢神宮への参拝者のトイレ問題の解決のためだが、実際にパチンコを打っているのは地元のお客さんだ。


日本においてカジノ解禁を含むIR関連法の議論は、古くは2000年代初頭から始まったが、現実的な姿になったのは2013年ころからである。このときに最初のIR推進法(正式名称ではない)を提出したのは自民・維新・生活である。生活とは小沢一郎率いる「国民の生活が第一」(今、小沢や森裕子は何を思う?)。

朝日新聞は2014年6月に社説「カジノ解禁? 危ない賭けには反対だ」で、カジノ解禁反対の論陣を張っている。理由は反社勢力に利用されるとか、ギャンブル依存性に陥る人が出てくるだとか、地域社会の治安への影響が心配だとか言う。

同じく2014年8月の別記事では、「厚労省が発表したところによると、ギャンブル依存症の疑いのある人が推計で536万人に上るという。これは世界的にも突出して高い」と書く。こんなに依存症の人がいるのに、カジノ解禁なんてとんでもない! と言うこと。

その後、IR推進法は2016年に成立。そして冒頭写真の記事が書かれた2018年の1月は、IR実施法(具体的な免許の話や入場料・入場制限などが決められた)が議論中(同年7月成立)。

そうすると先の朝日の記事は、コンビニの24時間営業が当たり前になっているので、パチンコ店を終夜営業にして伊勢神宮参拝者のトイレを確保する必要性はないと批判してるのかと思いきや、実はそうではない。地元の常連j客が「自然と交流する場」みたいな感じで好意的に書いている。

しかも「体力が続く限り、頑張りますよ」「充血した目をしきりに瞬きさせながら、台を一心に見つめる」「仕事終わりにパチンコ店に通うのが日課だ」などと、依存症を窺わせるようなことを平気で書く。

カジノはダメだが、パチンコはOKのご都合主義(ダブスタ)。

そしてIR実施法も同年7月に成立。すると、朝日はさっそく「カジノ法成立 賭博大国への危うい道」(7月21日社説)で大批判。朝日お得意の「カジノ法」などとレッテルを貼っているが、内容は「ギャンブルなんかダメだぁ~!」と「依存症がぁ~!」。

日本で数ヶ所にしかできず、入場料6000円で入場制限もあるカジノはダメだが、街のあちこちにあり無料で無制限に入場できるパチンコはOK。しかも現実に依存症と考えられる人が500万人を越えるパチンコ(他の公営ギャンブルも含むが)を、「地域の交流の場」などと持ち上げる。

こんなバカな論調を疑問に思わない論説委員連中の頭の中は、相当腐っていると言っていいだろう。まあ、在日コリアン隠しでもあるが、北朝鮮に上納されるパチンコの「上がり」が金一族の贅沢な暮らしを支え、ミサイルなどの開発費に充てられている現実(と言われている)をどう考えているのか。

そういえば、朝日は新型コロナ蔓延による非常事態の時に、パチンコはOKととれる記事を書いていたのには笑ったなあ。首都圏のパチンコ店が営業自粛の最中、茨城県では開店していたので、パチンコ好きが大挙して押し寄せたことがあった。

世間は営業しているパチンコ店や押し寄せる人たちに批判的だった。しかし朝日は間接的ではあるが、その時もパチンコを擁護した。とある人物に「パチンコに救われた」とか「世間の『不要』でも、自分には『要』ということもある」などと語らせていた。

ここまで来ると逆に清々しいくらいだ。

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