朝日新聞に「外国人同士でトラブル 搬送先病院に100人集結し混乱、逮捕者も」との見出しの記事が載った(7月5日)。記事の署名は浅田朋範。

内容は埼玉県川口市で、トルコ国籍の男性同士のトラブルを発端に、市内の病院付近に約100人の関係者が集まる騒ぎがあったというもの。埼玉県警は公務執行妨害の疑いや暴行の疑いで、トルコ国籍の男2人を現行犯逮捕したとも。

日本で暮らすトルコ人同士の揉め事と思いきや、厳密にはそうではない。トルコ人とトルコ国籍のクルド人の揉め事だったのだ。朝日は意図的に「外国人同士」とか「トルコ国籍の男性同士」などと、「クルド人」が関わっていることを隠している。

理由は簡単だ。朝日は「難民申請が認められない、かわいそうなクルド人」と、クルド人を日本の外国人(移民など)問題の「被害者の象徴」として報じているからだ。そんな中、刃物での切りつけや病院前で大勢での乱闘騒ぎなど、「人権問題の被害者」とは大きく違う姿がクローズアップされてはまずいからだ。

だから朝日は事実を報じない。朝日は自らのことを「国民の知る権利の代弁者」と言って憚らない。しかし実際は「朝日の報道しない自由」の方が上回っているのだ。

朝日は入管法改正に反対する記事でも「被害者のクルド人」的にクルド人を使っている。朝日にとってクルド人は「虐げられて」いないと困るのだ。しかしそんな朝日の思惑とは裏腹に、クルド人は川口市界隈で高級車を乱暴に乗り回し、夜でも大騒ぎするなど、地域住民に不安と恐怖を与えている。

そんな最中の刃物による事件と病院での乱闘騒ぎだ。朝日はクルド人の「クの字」も出したくないのだ。そう言えば、昨年12月に19歳のクルド人少年が死亡ひき逃げ事故を起こし、トルコに逃げようとしたが空港で逮捕された事件を朝日は報道したっけな?

ついでに、トルコから迫害されて難民申請しているようなクルド人が、トルコのパスポートを使って、普通にトルコに出国しようとした現実を朝日はどう考えているのやら。

今回の川口市の事件では朝日に限らず、左派系メディアは決して「クルド人」とは報道していない。そればかりか、さっそく「クルド人はいい人」「ただの若者のけんか」「けんかを止めようと病院に集まった」などとの提灯記事を書き始めた。呆れるしかない。

もちろん、日本で暮らす全てのクルド人の問題ではない。一部の問題だろう。だからと言って、朝日のこういう意図的な隠蔽報道が許されていいはずがない。しかも、こういうすぐにばれる隠蔽報道が、逆にクルド人全体への偏見をもたらす原因となっているのは明らかなのに。

浅はかな連中だ。

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