韓国・ハンギョレ新聞に「私たち高校3年生は福島第一原発の汚染水放出に反対します」という記事が載った(6月8日)。まあ、だいたい内容は想像がついたが、ハンギョレ新聞(日本語版)を読んでみた。
高校3年生のキムくんが寄稿したもので、同級生25名が署名した「汚染水放出反対署名」の写真が載っている。内容は「トリチウムは危険だ」「複数の世代を経て蓄積すれば種の遺伝子の変異をもたらしうる」「単なる日本政府だけの問題ではない。世界中の人々の安全な暮らしに影響を与えるものだ」と言う。
ひとしきり日本批判をした後は、韓国政府に対して「日本政府の行動を批判的にとらえ、徹底した対応をとるよう願う」と注文をつける。
キムきくんはきっと頭の良い、俗に言う優等生なんだと思う。韓国の教育や報道、社会情勢などを素直に吸収すれば、こういう反応になるのはやむを得ないことだろう。
よく言われることだが、福島第一原発の処理水に含まれるトリチウム量は最大22兆ベクレルとされる(年間ベース)。それに対し、韓国・古里原発から放出されているトリチウムは50兆ベクレル(同)。福島第一原発の排出予定量の2倍以上だ。
ラ・アーグ再処理施設(フランス)からは1京1400兆ベクレルという、桁違いのトリチウムが排出されている。もちろんIAEA(国際原子力機関)の承認を得てのことだ。
こういうデータは韓国内では報道されていない。意図的に報道しないのだ。ハンギョレが左派系(反米、親中国・北朝鮮)だからではなく、保守系とされるメディアも報道しない。
キムくんはこれらのデータ(各国原発・処理施設の排出量やIAEAの見解など)を見る機会があったらどう考えるだろう? トリチウムの放出が問題なら、韓国も「世界中の人々の安全な暮らしに影響を与える」一員だと考えるだろうか? 古里原発からのトリチウム放出量などが国内で報道されないことへの怒りは湧くだろうか?
ハンギョレ新聞に掲載されていた韓国市民団体の抗議パフォーマンス(キムくんの記事とは別記事のもの)。さらに別記事(日本特派員の記事)では「汚染水を『処理水』と呼び、各種広告を通じて『汚染水は安全だ』と洗脳に近い広報をする日本」とまで書く。日本(政府や東電)の広報は「洗脳」だそうだ(苦笑)。
韓国政府(保守系・左派系とも)は日本を悪く言う(攻撃する)ことで、国内の統制をとろうとしてきた。特に国内政治が不安定化すると、国民の目を国内からそらすために殊更に日本を攻撃した。
その内容の多くは「言いがかり」であり「因縁をつける」でしかない。そして、それに加担する日本国内勢力も多い。場合によっては、日本から「こういうこともあるよ」と助け船を出すケースも多い。慰安婦という言葉の創造や、強制連行という絵空事などは日本発だ。
福島第一原発の「処理水」問題は、両者にとって日本を攻撃するよいネタだ。「処理水」を「汚染水」言ったり、韓国や世界各国の原発(処理施設含む)データには一切触れないなど共通点は多い。
そして、こういう団体ほど「未来志向の日韓関係がぁ~!」とか言う。笑うしかない。そんなクズ団体は、確か朝日新聞とか名乗っていたかな。新聞とか自称しているが、ただの左翼団体でしかないのは言うまでもない。
関連
「韓国がまた福島第一原発の『処理水』にいちゃもん」
「朝日新聞は福島復興の邪魔が飯の種」
「朝日新聞は福島第一原発の『処理水』を科学的にどう考えているのか?」
など、多数。
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