阪神タイガースの公式サイトが4月14日「選手を誹謗中傷するようなヤジ」「侮辱的な替え歌」をやめるようにとのお願いを掲載した。
今シーズンから声出し応援が復活したことに伴い、「選手を誹謗中傷するようなヤジ」や「侮辱的な替え歌」は絶対に止めるよう訴えている。
4月14日というタイミングは、前日まで東京ドームで巨人3連戦があった翌日。ということは、この3連戦で相当なヤジと替え歌が歌われたということだろうか? そんなことを思いながら少し調べてみたら、巨人の応援歌「闘魂こめて」の替え歌「商魂こめて」というのがあることを知った。
東京ドームなど巨人の主催試合の7回(ラッキーセブン)で流れる「闘魂こめて」。それに被せて「商魂こめて」が歌われるらしい。歌詞はこんな感じ。
「商魂こめて 大金(おおがね)で 球は飛ぶ飛ぶ ドームの風で 汚ー汚ー邪イアンツ 八百長プレーで グラウンドを 汚すプレイの 恥ずかしさ ジャイアンツ ジャイアンツ ○ね○ね く○ばれ巨人軍」
「大金で」はFAやトレードなど、大金を積んで選手を引っ張ってくる強化策を揶揄。「球は飛ぶ飛ぶ ドームの風で」は、東京ドームが出来たときから囁かれている巨人の攻撃時、ホームからセンター方向へ(相手の攻撃時は逆)風を吹かせているという都市伝説。
「八百長プレーで グラウンドを 汚すプレイの 恥ずかしさ」は、野球賭博に複数の選手が関わっていたということからのようだ。決して巨人の選手が自ら八百長をやったわけではないけど。
で、どうやら一番問題視されているのが「○ね○ね く○ばれ」の文言だと思われる。まあ確かに、これはダメだろうな。
そして、替え歌が巨人の対戦相手すべてで歌われているという。阪神だけでなく、しかもパリーグの6球団も交流戦やCS、日本シリーズで歌っているという。さすが! 巨人は嫌われ日本一だけのことはある(笑い)。
阪神が「お願い」を出した翌15日には中日ドラゴンズも同様のお願いを出している。中日は開幕3連戦を東京ドームで戦っており、この替え歌は毎試合歌われたようだ。中日ファンが一番声高らかに、そして激しく歌うらしい。
替え歌最後の部分のNGワードを最初に歌い出したのは中日ファンだというのが定説のようだ。そのころは闘魂込めてにブーイングを浴びせ、最後の部分だけNGワードに替えて歌うスタイルだった(らしい)。2011年ころのこと。
それが2013、14年ころ、やはり中日ファンが現在のような替え歌にし、一部ファンがSNS(YouTube含む)で拡散し、広まったみたいだ。
パリーグ球団のファンまでも歌うようになったのは、ロッテファンが行っているハンカチやタオルを振る応援を巨人ファンも真似をして始めたのだが、その経緯を知らない巨人ファンが「巨人のオリジナル応援」などと言い出したことから、ロッテファンが反発したからだといわれる。
その証拠に「闘魂込めて」の最後で巨人ファンが「絶対勝つぞ ジャイアンツ」などと言うところに「ロッテのパクリ」と被せるらしい。
いろいろ書いてきたが、替え歌の歌詞(特に最後の部分)はダメだろうな。昨今の厳しくなってきているコンプライアンスからも(「法令遵守」を意味する言葉だが、今では社会規範・社会道徳なども含む広い概念になっている)。
甲子園で「六甲おろし」を歌っているときに、巨人ファンがつまらない替え歌を被せて歌っていたらむかつくだろうから、自分やられたら嫌なことはしないってことかな。
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