NHKは「3月31日に告示された鹿児島県議会議員選に、気候変動対策を訴えている大学生が立候補の届け出を行いましたが、立候補できる年齢に達していないため受理されませんでした。大学生は立候補できる年齢を引き下げるべきだと訴えています」と報じた。

しかも、当人と事前に打ち合わせて(と思われる)届け出の様子を選管事務所内でも撮影している。至れり尽くせりだな(苦笑)。当然、それをお膳立てする大人の「お仲間」もいるわけで。

この「お仲間」がNHKなどのメディアに、「こういうことをするから取材に来て」と事前連絡をしているのだろう。それにしても、NHKは本人やお仲間のバックボーンを調べないのだろうか? 多分、そこまで分かっていてNHKは報道していると思われる。

県議会議員選に立候補できる被選挙権は25歳以上、当の大学生は21歳。本人もお仲間もこんなことを知らないわけはない。知っていてやっているからだ。だってお仲間は弁護士だから。

今回のある種のパフォーマンスは、今後訴訟をするために「立候補届を出して不受理になった」という事実を作るためだからだ。NHKはこの背景を知っているのに報道しない。つまりは大学生が「ある意図」を持って行ったことを、その「ある意図」を「意図的」に報道しないで、きれい事に見えるよう印象操作をしたということ。

この大学生はグレタ・トゥーンベリに憧れ、同様な組織を日本で立ち上げたメンバーのひとり。共産党機関誌「しんぶん赤旗」に取り上げられている。昔の「SEALDs」みたいに共産党がバックにいる組織とまでは言わないけど・・・。

まあ、いわゆる環境「活動家」の類いである。大学生は自分たちの活動のために県議会議員選を「利用」したわけだ。

一般的にこの手の訴訟(被選挙権を下げろなど)のことを「公共訴訟」と言うが、自分らの活動目的に乱用するのは趣旨が違うだろうと思う。もちろん、誰でも裁判を起こす権利は有しているので否定はしないが。

実はこの手の訴訟(というか活動)をやっている団体は多い。この大学生は「気候変動」を謳っているが、他には「LGBT」や「ジェンダーレス」など様々な内容の活動している人たち。そして、それを専門に扱う「お仲間」弁護士もいるわけだ。

NHKは報道した目的を「意識高い系の大学生を応援したい」などと言い訳するかもしれないが、では「放送法の厳格な適用を各放送局に求める」ために衆議院議員選に出たいと言う21歳の大学生がいたら、同様に好意的に報道してくれるのだろうか?

もっと下世話な例を言うなら、公営ギャンブル(20歳以上)をしたいから年齢を引き下げろと訴えたらNHKは取材に来てくれるのだろうか? 競馬場や競輪場の入り口で係員と揉める姿をNHKは撮影し放送してくれるのだろうか?

いずれも考えるまでもないのは明らかだ(苦笑)。