朝日新聞は中国共産党の機関紙並みの論調で、米国で撃ち落とされた「軍事偵察用気球」を「民生用の可能性が高い」「風の影響でコースをはずれた」と強弁する社説を書いた。
(「朝日新聞『中国さまの言うことは絶対だ!』」参照)

その中で、政府(防衛省)が外国の無人の気球や飛行船が日本の領空に侵入した場合の武器使用の要件を緩和することを決めたことを批判している。「地域の緊張を高めることにもつながりかねない」「駆け足で方針を転換した今回の対応は、いかにも泥縄式だ」と。

そして、(過去の確認時に)河野太郎防衛相(当時)が「安全保障に影響はない」「(気球の針路は)気球に聞いてください」って言ってたじゃないかと書く。あ~ぁ、あの時の河野のバカ発言を朝日に利用されている。

領空侵犯は国家の主権を侵害するものだ。令和元年(2019年)の空自機による緊急発進(スクランブル)回数は947回で、うち中国機によるものは675回と70%を越える(領空侵犯でなくとも)。

また尖閣諸島海域では、平成29年(2017年)中国公船上空において小型無人機らしき物体1機が領空を侵犯する事案も発生している。このように中国のものと見られる無人機の飛来も多く、その対応も急がれている。

このような状況であるにも関わらず、朝日は「どうやって民生用ではない撃墜すべきものと識別するのか。航空自衛隊の戦闘機が対処する際に技術的な困難はないのか。多くの課題は残されたままだ」と。朝日が言いたいことは「中国さまの気球を撃ち落とすなどとんでもない!」ということ。で、言うに事欠いて「日中間の対話を強化しろ」だってさ。相変わらず過ぎて笑いも出ないわ。

日本からは偏西風の影響で中国大陸に気球を飛ばすことはほぼ不可能だが、仮に民生用(気象観測用とか)の気球を飛ばして、中国軍に撃ち落とされたとしたら朝日は何と書くだろう?

以下勝手な推定をすれば、「民生用であっても領空侵犯したのだから撃ち落とされて当然だ。他国領空に気球を飛ばすことなどあってはならない。領空侵犯は有事に発展することもあると心得よ」とか書くんだろうな。