8月14日のTBS・サンデーモーニングで、出演者の橋谷能理子が「教育での思想統制」と誤解されてもおかしくない主張を展開した。

「私が気になってるのは憲法改正に関する世論調査、特に9条改正について。若い人ほど改正に賛成という傾向が強い。それって、戦争が遠のいているという表れだと思う。それを防ぐためには学校での歴史教育、特に近現代史をちゃんと教えるべき」

つまりは「ちゃんと」教えれば生徒は反対の考えになるだろう。だから「ちゃんと」教えて反対するようにしろ言っている。

まあ、橋谷個人がどんな考えを持っていても構わない。憲法は一言一句変えさせないと主張してもいいし、9条を改正したら「すぐに戦争になる!」と主張したっていい。

しかし憲法改正に反対でなければならない。反対が正しい考えだと言うのは傲慢すぎる。しかも、それを教育現場で実現させなければならないと言っている。公共の電波を使ってこんなことを言ってはいけない。こういうのを思想統制という

橋谷の無理解には呆れるしかない。若者がなぜ憲法改正に賛成する人が多いのか? 近現代史の教育不足ではない。幅広く世界を見ているからだろう。それもオールドメディアの言い分ではない、自分で取捨選択した情報ツールから。

例えばミサイル防衛に関し、「中国や北朝鮮に届いちゃうじゃないか! とんでもない!」(朝日新聞)、「中国の理解を得られないのでは?」(東京新聞)など、どこの国の新聞なんだと思える主張をするオールドメディア。当然、同類主張オンパレードの「サンデーモーニング」。左派系オールドメディアは、こんなことばかり言っている。

情報入手をオールドメディアに依存する比率と憲法改正への賛否の比率は、反比例するということ(オールドメディア比率が高い ➤ 憲法改正賛成率低い、オールドメディア比率低い ➤ 憲法改正賛成率高い)。

憲法改正(特に9条)に賛成も反対も、それは個人の自由な考え(意思)が最優先なのは当たり前。それを「違う」と考える橋谷の思想こそが異常なのだ。しかも、それを無意識に「正しい」と考えることの危うさ。

こういう左巻きの「自分の考えは正しい(正義だ)」は、「だから何をやっても許される」「考えの違う者を強制排除する」と流れていく。多くの全体主義的な国で普通に行われていること。

もし他者が「憲法改正に賛成するよう、教育を『ちゃんと』しなければならない」と番組で主張したら橋谷はなんと言うだろう?

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 など、多数