朝日新聞と日本高野連が主催する「全国高等学校野球選手権大会」(夏の甲子園)が8月6日から開催される。各都道府県の代表校も決まり、開幕を待つのみである。

そんな夏の甲子園だが、今年から入場料が大きく値上げされる。
バックネット裏指定 2,800円 ➤ 4,200円
一塁・三塁内野席 2,000円 ➤ 3,700円
外野席 500円 ➤ 1,000円

以前のように当日券を求めて人が殺到し、炎天下で熱中症の患者が出たり、新型コロナウイルスの感染が起きたりすることを懸念し、全席を一日通しで見られる前売り制にした。そのため観客の入れ替えが減少し、入場料収入が減るための値上げだとされる。

よく言うわ。

熱中症やコロナ感染対策なんてとってつけた言い訳だ。熱中症問題なんてここ数年言われ始めたことではなく、ずっと前から言われている問題。それを朝日の懐勘定のために(儲けるため)、頑なに日程変更や分散開催を拒否してきた。

またコロナ感染症対策というなら、開催を中止すればいいだろう。新型コロナのオミクロン株(特にBA5系統)の感染力は強力だ。感染者(検査陽性者)だけを見れば過去最高を更新中だ。しかし朝日に中止などという意思はまったくない。

昨年は無観客(有料観客なし)で学校関係者(父兄含む)のみを入れていたが、その関係者からはバカ高い「寄付金」(決して入場料ではない)を取っていた。しかし例年の収入からから見れば雀の涙だ。

さらにはコロナ感染症対策費という名目でクラウドファンディングを行ったが、目標1億円に対し1,400万円弱しか集まらず。当たり前だ。そういう対策費を主催者が負担するのが当然だろう。「無観客で収入がないので、お前らが出せ」などという主催者を見たことがない。

ここ2年で収入が大きく落ち込んだし、昨年のクラウドファンディングも失敗したし(一昨年は夏の大会中止)、じゃあ値上げして儲けようという安直な発想でしかない。

朝日は「収入がぁ~!」と言うが、では支出はどうなのか。だいたい主催者の支出なんて、あってないようなものだ。甲子園球場は「ただ」で貸してもらい、審判はボランティア(交通費のみ)。それに選手18人と監督・部長(責任教師)の移動・宿泊費のみ。宿泊費はひとり当たり4,000人ぽっち。

高校生の教育の一環としての「部活動」(これも建前論かもしれないが)で儲けようという発想がい浅ましい。

関連
 「朝日新聞の東京五輪批判が高校野球にブーメランとなって突き刺さった