朝日新聞5月28日の「記者解説」という記事「核心避けた『敵基地攻撃能力』論議 専守防衛の空文化進む」(編集委員・佐藤武嗣)は、朝日新聞がどっちの方向を向いているのかよく分かる記事だ。

佐藤は自分のイデオロギーに基づいた考えを「絶対的正義」と考えているようだ。しかも記事内に印象操作をちりばめ、読者を誘導しようとするどうしようもないものだ。まあ、朝日のコアな読者はそんなことは微塵も感じず、「そうだ、そうだ!」なんだろうが(苦笑)。

まず佐藤の考える「専守防衛」は、先に殴られるまで一切手を出すなということ。だから敵基地攻撃能力のすべてを否定する。そして言うに事欠いて「国内外に説明せず敵基地攻撃能力を着々と築く姿勢」は問題だと書く。

朝日は過去に「(ミサイルが飛んできたら)武力攻撃(を受けた)事態ということになるだろうけど、1発だけなら誤射かもしれない」と書いたほどだから、もしかしたら佐藤も1発は許容しろなのかも(苦笑)。

国内外に説明? 特に国外になぜ説明が必要なのだ? 「家のカギはここに置いてあります(隠してあります)」なんておしゃべりする人がいるか? 佐藤はするのか?

それに、佐藤の言う国外とは中国と韓国・北朝鮮しか念頭にないようだ。記事中で自衛隊が配備を予定しているミサイルなどに触れているが、「これらは北朝鮮や中国内陸部も射程に入り、敵基地攻撃への転用も可能」と書く。

分かりやすく意訳すれば「中国や北朝鮮に届いちゃうじゃないか! とんでもない!」ということ。これがこの記事で佐藤が一番言いたいことだろう。呆れるしかない。

そう言えば、東京新聞の上野実輝彦も防衛相の会見で「中国さまがぁ~!」って質問して笑われていたな。(「東京新聞・上野実輝彦の『中国さまがぁ~!』に唖然」参照)

自国の安全が明らかに侵されようとしている時に、敵基地を攻撃することで安全の確保を図る施策を、多くの国民は理解するだろう。逆に「専守防衛がぁ~!」「1発なら誤射かもしれないだろう!」などと叫ぶことの異常さ。

朝日は新型コロナ対策などで「危機管理は最悪のケースを想定して」などと偉そうに言う。しかし安全保障(国防)に関しては「そんなこと考えるな」と、お得意のダブスタぶりを発揮する。

安全保障能力(国防力)を向上させると、「戦争になる」などと短絡的に考える左翼能が多くの新聞社で記者をやっている。自称記者と言った方がいいかな。ただの活動家だ。そいつらは中国、韓国・北朝鮮目線で記事を書くから「専守防衛の空文化」などとなる。

朝日が批判すればするほど、日本にとって必要なことだということの証明だ。