ロシアのウクライナ侵攻から2ヶ月近く経った。停戦協議が進められるも、継続して戦闘行為も行われている。早期の戦争状態の終結を望む。
そんな中、安全な日本にいて現実を無視するかのようなコメントを言っている一部TVコメンテーターには、大いに呆れている。具体的にはテレ朝のバカや大阪のアホなど。偶然、どっちも同じ名前か(苦笑)。ウクライナの未来を決めるのはウクライナの方々だ。必死で祖国を護ろうとしている人々に、勝手なことを言ってはいけない。
さて、TVニュースなどではウクライナの首都・キエフの映像が映ることがある。キエフで思い起こすのが、ムソルグスキー作曲の組曲「展覧会の絵」だ。
これはムソルグスキーが友人の建築家で画家でもあるハルトマン(ガルトマンとも)の遺作展での絵画の印象を音楽に仕立てたもの。元々はピアノ曲だが、ラヴェルによる編曲の管弦楽曲がよく知られている。
この組曲「展覧会の絵」の中の最終曲が「キエフの大きな門」だ。実はオレはクラシックが好きで、「展覧会の絵」は好きな曲である。「展覧会の絵」中では「キエフの大きな門」が一番好きだ。
ちなみに、よく聴くのはワーグナーやレスピーギ、J・S・バッハ、ストラヴィンスキー、E・エルガー、R・ジェイガーなど。
キエフには西へ向かう入り口に「黄金の門」と呼ばれる大きな門があったが、モンゴル帝国による侵攻時に破壊されてしまった(1240年)。その後再建計画が浮上した際にハルトマンが提案したのが、このデッサンである。
実際に「黄金の門」が再建されたのは1982年である。元の門(遺跡になっている)を覆うように建っている。
ミュンヘンフィル(指揮・セルジュ・チェリビダッケ)による「キエフの大きな門」。テレ朝の「ナニコレ珍百景」の音楽として知っている人が多いかもしれない。
ハルトマンのスケッチをイメージしながら聴くと、より重厚感・壮大感のある力強い音と美しいハーモニーのマッチングが引き立てられるような気がする。
もう一つ好きなのが、シンセサイザーの第一人者・富田勲の「展覧会の絵」(「キエフの大きな門」は31分あたりから)。
このような素晴らしい音楽になっている風景が、そのまま残されることを願っている。
*政府は「キエフ」を「キーウ」と現地読みに改めたが、楽曲のタイトル関連なので、記事では「キエフ」としている。
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