朝日新聞(デジタル)が「キエフ滞在の慶応大生、地下駐車場に避難して涙『一睡もしてません』」との記事を掲載(2月25日)。しかし、この慶大生はロシアのウクライナ侵攻前日に首都・キエフに入っており、朝日が報じた内容とは大きく乖離していることを書いた。
(「朝日新聞・斉藤佑介が書く『キエフの慶大生』の実像」参照)

この記事を「オススメ記事」としてツイッターで紹介したのが朝日新聞編集長補佐・野沢哲也。野沢はコメントとして「ロシア軍の侵攻で身の危険が迫るなか、キエフで助けを求めている日本人大学生が取材に応じてくださいました。国際交流を兼ねた勉学の機会なのに、どうしてこんな目に遭わなくてはいけないのでしょう。大使館を含め、一刻も早く救出の手が届くことを願います」だそうだ。

野沢は慶大生の素性が記事のイメージとは違うことを知らなかったと思うので、その時点でのコメントはしょうがないだろう。しかし、現在では慶大生の実像はバレているにもかかわらず、知らんぷりをしている。ツイートもそのままだ。

野沢が何がしかの訂正を入れれば、斉藤の記事が「捏造」に近いものだと認めることになるので、言うに言えないのだろう。しかし「野沢よ、それでいいのか?」と問いたい。

野沢のツイッターのプロフには「ジャーナリズムが好きです」と書かれている。こんな読者を欺すような記事を書くのが「ジャーナリズム」なのか? 野沢の考える「ジャーナリズム」って、どういうものなのか?

それに、こんな記事でカネを取っていることに良心は痛まないのか? 編集長補佐という立場からも「それでいいのか?」。