全世界的に新型コロナのオミクロン株が猛威を振るっている。比較的感染の遅かった日本でも5万人超の新規感染者を数えている(1月22日)。
そんな中、2月4日に中国・北京で冬季五輪が開幕する。当然、中国でもオミクロン株の感染者は増加している。中国メディアによると、北京市と天津市に加え河南省や遼寧省・広東省・上海市など6省8市ですでに400人超の感染を確認しているという。
中国メディアが事実を報道しているとは到底考えられないので、実際の感染者数は桁違い(しかも2桁以上)と推察される。それでも朝日新聞は北京五輪の中止を訴えない。それどころか、準備が着実に進んでいるという提灯記事を連発している。
1月22日には「北京五輪『人類共有の見方示す』 開会式演出の映画監督」の見出しで、開会式の演出が「中国人の世界観を伝えながら、最終的にはそれが人類が共有できる物事の見方であることを示す」などと、中国のプロパガンダを垂れ流している。
前日(21日)は「北京五輪開幕まで2週間 鉄道など関係者向け運用開始」と、スキー会場と北京中心部を結ぶ高速鉄道や道路の運用が始まったと、嬉々として報じている。
なんと呆れることか。
昨年の東京五輪に対し「生命・健康が最優先」「ただ競技が無事成立すればよいという話ではない」などと書いていた。さらには「人々が活動を制限され困難を強いられるなか、それでも五輪を開く意義はどこにあるのか」と尤もらしいことを書いた。
現在の中国の対応はどうか? 陝西省西安市は都市封鎖されている。そこまでいってないにしても、北京でも感染者は「自宅軟禁」に近い状況に置かれている。
そんなことには目をつむって、「北京五輪開催万歳」を連日報じている。どうやら、朝日は中国人の健康や生命には関心がないらしい。ましてやウイグル族など少数民族への人権侵害にも、まったく興味がないようだ。
そりゃそうだ、朝日からすれば東京五輪での「コロナがぁ~!」も「命がぁ~!」も方便に過ぎず、その実は朝日が仕掛けた反政府政治闘争であったからだ。それを再認識させられる朝日の北京五輪関係の記事だ。
まあ朝日が中国さまに批判的な記事を書くことはない。同じように、昨年「東京五輪は中止しろ!」と叫んでいた左派系の自称ジャーナリストやコメンテーター、活動家なども沈黙している。本当に左派系のダブスタは酷いものだ。
こういうのを恥ずかしいと思うわないところが左派系の特徴。朝日はその代表だが、朝日の北京五輪報道を楽しみにしておこう。中共礼賛記事で溢れるだろう。
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