中国のウイグル人などへの人権侵害に対し、米国を中心に北京冬季五輪への外交的ボイコットが表明されている。日本も政府関係者・高官の出席を避け、橋本聖子東京五輪組織委員長や山下泰裕JOC会長などが出席するという。

しかし岸田首相はこれを外交的ボイコットと明言しない。何と弱腰なことか! 欧米メディアの中には「ジェノサイド」の言葉を使って報道しているところもあると言うのに。

習近平は何かと言うと「中華民族」と言う。少数民族も含め一体感を装っているのだろうが、白々しいだけだ。「中華民族」など存在しないし、所詮は中国共産党の言う「中国」内に住む人を言う概念でしかない。

まあ、元は孫文が異民族の領地も中華民国(当時)領としたいがための「漢族を以て中心となし、満蒙回蔵4族を全部我等に同化せしむ」による。「満」は満州(女真)族、「蒙」は蒙古族、「回」は現在の回族ではなくウイグル族、「蔵」はチベット族。孫文はこれを「五族協和」と言っていた。

ちなみに日本が建国にかかわった満州国も五族協和を言っていた。その五族は「日・韓・満・蒙・支」である。

話が逸れてしまったが、中国と言われる地域は、俗に言う「中原」に多く住む「漢民族」と、その外(万里の長城の外)に住む異民族の争いの歴史だ。現在の中華人民共和国の中心が「漢民族」だ。漢民族は周辺異民族を「東夷・西戎・南蛮・北狄」などと蔑んだが、歴代王朝の中では漢民族の国家の方が少ない。

例えば日本と日清戦争を戦った「清」は「満州(女真)族」の国家だった。日本に攻め込んできた「元」は「蒙古族」だし、マンガ「キングダム」で知られる「秦」は「犬戎系族(西部遊牧民族)」、日本にも多くの文化をもたらした「隋」「唐」は「鮮卑族」だ。

漢民族は「秦」の次に劉邦(司馬遼太郎著「項羽と劉邦」で知られる)が興した「漢」から漢民族という。それまでは主に「華夏族」と呼ばれていた。国家を建てられたことがよほど嬉しかったからだろう。ただこれも「周」(紀元前1006年~ 256年)の創立者である武王が中原に定住し、その一族を「夏族」としたことに由来するだけのこと。武王一族は北方異民族との説もある(一部諸説有り)。

そんな「漢民族」だが、現在の我々が日常的に使っている言葉に、この「漢」が以外と多く使われている。「悪漢」「痴漢」「無頼漢」「頓珍漢」「凶漢」などなど。漢民族の行動や振る舞いから「漢人」のことを表わした言葉とされる(諸説有り)。

なるほどね、妙に納得。

*もちろん「好漢」「硬骨漢」「熱血漢」などもあることは否定しない。