かけ算? (1)
ツイッターに上記写真と「小2娘のテスト、ちょっと何言ってるかわからない」とのコメント付きのツイートがあった。小2の娘さんの算数のテスト問題のようだ。

図は皿に乗ったプリンが4個。この絵を見て「プリンぜんぶの数は 何このいくつ分ですか」と問うている。娘さんは「4個の4つ分」と回答。だがレ点がついており間違いのようだ。

「何個のいくつ分」って何? 何を聞かれて(問われて)いるのかすら理解できない。ツイート主のお母さんも同じなのだろう。だから「何言ってるのか分からない」。

このツイートにはいろんな方がリプライしているが、学習塾をやっている方が言うには「算数教育界では、掛け算の順序は一方のみが正しいという迷信がはびこっていて『1つ分の数✕いくつ分』のみが正しいとされてます」だそうだ。

どういうことかと言うと、この問題は「何個がいくつあるか?」との問いで、さらには「何個✕いくつ分」が正しいかけ算の順番だと言うこと。つまりは、かけ算の順序を問う問題なのだ。

実は写真の②の問題(少し切れているが)とも関連していて、②の問題は「プリンぜんぶの数をもとめる式を書きましょう」だと推定される。

まず①の答えは「1個の4つ分」。1皿に1個プリンが乗っていて、それが4つあるから。1皿に2個のプリンが乗っていて、それが4皿あったら「2個の4つ分」となる。そして②は1✕4が正解で、4✕1では不正解になる。

かけ算? (2)
このような資料(教材?)もあることから、「何個のいくつ分」とかけ算を教えているのは確かなようだ。(写真をクリックしてもらえれば大きく見えます)

オレは若くはないが、この「何個のいくつ分」と教わった記憶はない。かけ算の順序は言われた記憶があるような気もするが。「何個のいくつ分」って言い方は最近のことなのかな?

かけ算の順序の考えた方を教えるにしても、対象が小2だということを考えると、もうちょっと違う教えた方があるのではないか? だいたい「何個のいくつ分」って、日本語としてもおかしくないか?

先の塾経営者の方が言うには「これはバツになっても構わない問題です。むしろこの手の問題をすらすら解けるようだと心配した方がいいでしょう」。さらには「学校の算数教育だとこうなっているという説明であって、この内容はナンセンスで間違ったものなので、一切理解する必要はありません」だそうだ。

例えば「5人に3個ずつ配る」をかけ算にすると、「5✕3」は間違いで「3✕5」になる。これは「何個のいくつ分」に当てはめると「3個の5つ分」になるからだ。でも「5人に3個ずつ配る」が「5✕3」だと間違いになるのは、少し変だとも感じる。「5✕3」でバツをもらい、算数嫌いになってしまうことの方が、教育上好ましくないと思うぞ。

最初の写真の問題の意味は理解したが、現在の算数教育の方針は理解できないな。