「しんぶん赤旗」と言えば、「しんぶん」などと言っているが日本共産党の機関紙。そんなしんぶん赤旗に「絶対得票率 自民 比例で19% 議席占有率は56%」という記事が載った(11月3日)。
内容は「先の衆議院選で自民党は絶対安定多数の261議席を得たが、有効得票数に占める得票率は50.1%。しかし全有権者のうち自民党の小選挙区候補に投じた票数の割合(絶対得票率)は26.3%にすぎない」。
つまりは投票率が55.39%だったので、絶対得票率(全有権者のうち)は26.3%でしかないと言っている。同様に比例区でも、自民党の得票率は34.7%、絶対得票率は18.9%なのに比例議席の40.9%を得ていると。
選挙に行ってない人までカウントに入れて、「得票率はこんなに低い!」って言たって詮ないこと。だから何? でしかない。まあ、赤旗が言いたいことは「選挙制度が悪い!」「民意を大きく歪めている」と言うことなんだろうが。
だったら次の国会で、中選挙区制でも大選挙区制でも比例代表のみでも、何でもお好きな制度を法案提出すればいいだけのこと。「どうぞ!どうぞどうぞ!」でしかない。
このしんぶん赤旗の記事を見たときに、実は思い出したことがある。2017年の衆議院選で朝日新聞が、まったく同じ事を言っていたということを。2017年の衆議院選と言えば、小池百合子が立ち上げた「希望の党」に民進党(当時)議員の多くが合流。一部「排除」された左派系議員が立憲民主党として集まったときの選挙。
結果はご存じの通り、希望の党が惨敗。小池百合子の「排除発言」が敗因と言われた。一方、枝野幸男の立憲民主党は「筋を通した」みたいな評価から、多少議席を増やしている。
このとき朝日新聞は、選挙前の自社世論調査で「安倍首相の続投を望まない」が「望む」を上回ったことから、すっかり自民党が負けるとぬか喜びをしていた。しかし実際は上記のように民進党の分裂や小池の「排除発言」などで、自民党が大勝したことから、その不満のはけ口落として赤旗とまったく同じ事を書いて憂さを晴らしていた。
(「朝日新聞は現実を見つめたらいかが」「朝日新聞の負け惜しみが止まらない」参照)
どうして左派系(極左と言ってもいい)は、まず自分たちの負けを認めた上で、その分析をきちんと行い次に繋げようとしないのだろうか。負けを認めず、「選挙制度が悪いからだ!」と言っていれば、状況が好転するとでも考えているのだろうか。
共産党は「自公の継続を許したのは残念ですが、(野党共闘で戦ったのは)大きな歴史的意義があったと確信するものです」だそうだ。12議席から10議席に減ったことなど無かったかのようだ。志位委員長の責任問題にすらなっていない。
また朝日新聞も同様に、姑息な紙面作りで自民党が負けたような印象操作を無様に行っていた。(「朝日新聞の衆議院選報道を見ると自民党って負けたの?」参照)
そんなのはただの現実逃避であり、負け惜しみでしかない。いやっ、負け惜しみにもなっていない。「負けを認めたら死ぬ病」にかかっているんだろうが、惨めの一言だ。
共産党は小選挙区制を導入した1994年の公職選挙法の改正(「政治改革」と称する、ただの「選挙制度改革」でしかなかった)に反対していたからいいけど、朝日新聞は諸手を挙げて賛成していた。そんな朝日は都合が悪くなると「選挙制度がぁ~!」だからね。
やっぱり最後は、朝日新聞って惨めだね。これが結論。
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