全国高校野球選手権大会の大会本部は、選手の新型コロナウイルス陽性が確認されていた宮崎商と東北学院から出場辞退の申し出があり、それを受理したと発表した(8月17日)。
宮崎商はコロナ陽性者が5人、濃厚接触者判定が8人。その後、陽性者は13人に拡大。東北学院は陽性者1人と濃厚接触者3人。ついでに言えば、参加校との連絡係を務める朝日新聞の記者も同判定を受けている。この状況から、宮崎商と東北学院気はいずれも出場を辞退した。
大会本部からのまともな出場可否の指針はなく、「集団感染が疑われるかを重要視して対応する」のみ。基本的に当該校にすべてを委ねる無責任さ。宮崎商に関しては「お宅の高校は集団感染です。さっ、どうする?」だからね。本当に無責任だ。
宮崎商からすれば、「集団感染とみなされ、総合的に判断して苦渋の決断に至りました。今は陰性の部員でも100%ではない。明日は陽性になる可能性がある」と苦渋の判断。ベンチ入りメンバーを陽性者と入れ替えれば試合はできたが、対戦相手もあることで一切のリスクを排することに決めた。
東北学院も「感染者・濃厚接触者の特定につながる恐れがあり、生徒の将来に影響を及ぼす可能性があることから、大変残念ではありますが、学校として出場辞退という判断をいたしました」。
こんな判断を参加校に求めた大会本部は「主催者としてお伝えしたのは、学校のお考えは尊重しますが、慎重にご検討いただければと伝えました」と丸投げを認める発言。
こんな責任回避の姿勢で出場の基準を曖昧なままにしていては、今後も同様のこと(出場辞退)が起こるだろう。もう1人でも陽性者が出たら「選手を入れ替えて出場します!」とは、どこも言えない状況になった。
全国高校野球選手権大会(夏の甲子園)の主催者は言わずと知れた朝日新聞(と日本高野連)。そして朝日は先に閉幕した東京五輪に対して「人命と五輪のどっちが大事なんだ。中止しろ!」と主張していた。
大会期間中も結果を大々的に報じながら、「感染拡大がぁ~!」「大会関係者が何人感染してるぞ! いいのかっ」って、商売と批判のタブスタ報道をしていた。こんな朝日が自ら主催している高校野球に関して出場指針もまともに示さず、しかも可否判断まで当該校に丸投げするという無責任さ。よく「東京五輪を中止しろ」だとか「コロナ感染が拡大した」とか言ってたものだ。恥を知れ! と言いたい。
自らの報道の妥当性を示すためには、朝日は夏の甲子園を中止すべきであった。そうでなければ、あの東京五輪への批判は何だったのかとなるのは明らかだった。まあ、あれは朝日が政治闘争を仕掛けたものであって、コロナ感染を本気で心配したものではないことが、今回の件で逆に明らかになったとも言えるが。
しかし朝日は自らの懐を潤す高校野球は中止できなかった。結果的に、大会前にコロナの感染が拡大し一般客を入れることができなくなったが、それでも関係者は入場させている。当初の東京五輪の有観客方針を大批判していたのは朝日である。見事なダブスタだ。
一般客を入れられなくなった朝日は「お前らがカネを出せ」とクラウドファンディングを始めたが、成果は芳しくないようだ(苦笑)。目標1億円に対し1,000万円ほど(達成率10%。8月19日現在)。
こんな朝日新聞(大会本部)は「大会は最後までやりきる」と言っているが、決勝進出校から陽性者が出て、辞退で終わるという哀しい最後にならないことを祈っているよ。
関連
「朝日新聞 東京五輪は暑すぎる! でも夏の高校野球はやる!」
コメント