朝日新聞(デジタル)に「五輪渋滞、豊洲市場も直撃 仕入れ遅れでランチ休業も」という記事が載った(7月22日)。署名は片田貴也。内容は23日から始まる東京五輪に伴う交通規制による「渋滞」がひどく、豊洲市場関係者から不満の声があがっているというもの。
中見出しには「市場周辺は機能不全」「共同配送、3~4時間遅れも」などとの言葉が並ぶ。そして業者関係の男性の声として「もう仕事より渋滞の疲れが半端ない。勘弁してほしい」。
東京五輪を中止せよと社説で主張した朝日からすれば、五輪のせいでいろいろ迷惑を被っている人がいると書きたいようだ。
確かに現在の渋滞の直接的原因は五輪かもしれないが、こうなったのは3年前(2018年)のあることが影響しているからではないのか? その事実を書かないで、何でも「五輪のせいだ」は違うのではないか?
3年前のあることとは、小池百合子が築地市場の豊洲移転に際して「安全だが安心ではない」との意味不明なことを言い、自分の「良くやっているアピール」のため移転事業を2年延期した件だ。
これにより「五輪道路」として期待された都道環状2号線の本線整備が五輪に間に合わなくなった。本来なら築地跡地の地下にトンネルを通し、選手村と都心を結ぶ環状2号線を整備する計画だった。しかし移転遅れのため地上道路で代用せざるを得なくなった。
五輪にあわせ代用道路を規制せざるを得ないのは、既に3年前から分かりきっていたことだ。そんなことには一切触れず「五輪のせいで渋滞がぁ~!」って、「悪質印象操作」にもほどがある。
しかも当時、朝日は小池と一緒になって「地下水がぁ~!」「土壌汚染がぁ~!」と騒いでいた。特にベンゼンに関しては、「体重50キロの人が70年間、毎日2リットル飲み続けても10万人当たり1人ががんになる程度の確率」とのデータは無視。
さらには「地下水を飲用や洗浄に使うことはなく、地下と食品を扱う建物はコンクリートで隔てらている。市場施設の地上部分は都内の他の場所と変わらない」との見解にも、「食の安全がぁ~!」といつもの感情論で悪質記事を乱発していたのも朝日である。
渋滞の真の原因は豊洲市場への移転遅れである。朝日も与太記事を乱発して、大いに延期に「貢献」している。それなのに、そんなことは無かったのように「東京五輪のせいで渋滞がぁ~!」などと書く。
本当にバカな新聞だ。
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