朝日新聞の6月7日の社説「ワクチン開発 反省踏まえ基盤固めを」を、「お前が言うな!」と批判した。
(「朝日新聞は過去の『薬害捏造』を反省してからものを言え!」参照)

これは朝日が大騒ぎした「子宮頸がんワクチン」が、ある意味朝日の「捏造」報道であったからだ。捏造が言い過ぎなら大煽り報道。朝日の大煽りのため、厚労省は「積極的勧奨」を取り下げてしまった。その結果、日本人女性の接種率は1%程度に留まり、がんで3,000人もの女性が亡くなり、それ以上の女性が子宮を失う状況になっている。

そんな朝日で「子宮頸がんワクチン、進む調査 09年に承認、国の勧奨中止から8年」(6月9日)という記事を見つけた。

「HPV感染を防ぐワクチンが使われ始めて10年ほどたち、実際の効果が国内外で報告され始めている。一方、国内では、厚生労働省が接種の積極的な勧奨を控えて6月で8年になる」。中見出しにも「HPVの感染率、ワクチン接種でリスク低下」だってさ。

なんとも他人事な書き方。朝日が言いたいのは「効果が分かってきたのは最近で、うち(朝日)の報道が影響したわけじゃないよ。しかも接種推奨を取り下げたのは厚労省だし、うちはまったく関係ないよ」かな。

関連記事を探してみたら昨年11月に「子宮頸がん死亡4千人増と推計 阪大、ワクチン接種減で」との記事を見つけた。なんと「(論文では)厚労省が止めているワクチン接種の積極的推奨を早く再開すべきだとしている」などと、現状の責任を厚労省に押しつけていた。

朝日は責任を厚労省に押しつけると共に、「薬害だぁ~!」と騒いだ自らのアリバイ作りをしている。煽りに煽っておきながら、今になって「ワクチン接種は有効」なんて書くのは悪質過ぎるだろう。もちろん、厚労省の「責任逃れ体質」を肯定するわけではない。厚労省にも朝日と同等の責任がある。

それにしても、朝日は「恥」という言葉を知らない恥ずかしい人間の集まりだ。

朝日は効果が分かってきたのは最近だと言いたいようだが、とんでもない話だ。2015年にはWHO(世界保健機関)、CDC(国際衛生安全センター)、EMA(欧州医薬品庁)が、HPVワクチンの安全性について「安全宣言」を出している。

朝日が「薬害だぁ~!」と大騒ぎしたのが2013年から。2年後には国際的に安全だとされている。何を今ころになって「HPV感染を防ぐワクチンが使われ始めて10年ほどたち、実際の効果が国内外で報告され始めている」だ。自らの過去の報道をまったく反省していない証拠だ。

「子宮頸がんワクチン 安易な接種の推進やめよ」「子宮頸がんワクチン 国の推奨再開、納得できぬ」などと書きなぐったことはお忘れか? さらには朝日お得意の「声」欄で、読者の声と称して「子宮頸がんワクチンに不安」みたいな「声」を大量に掲載したことも忘れているようだ。

まずはこれらの数十本の記事(特に斎藤智子の書いた与太記事)を取り消す必要があるのではないか? 斎藤は国際機関の「安全宣言」を意図的に無視していた。

実際に副反応で苦しんでいる方を否定するつもりは、もちろんない。だからと言って、すべてをHPVワクチンのせいにして煽りに煽った事実は消せない事実だ。それを今になって「効果が分かってきた」はないだろう。過去の報道を自ら正せないところが朝日らしいと言えば朝日らしい。しかしこれこそ「命」がかかっていることだ。それを後付けでアリバイ作って、取り繕おうとするな!

こんな朝日が東京五輪に対しても「命がぁ~!」なんて書いているのを見ると鼻白むだけである。朝日が「命」ではなく別のことを目指しているのが見え見えで。本当に悪質でクズな連中だ。