朝日新聞出版(アエラドット)と毎日新聞が、新型コロナのワクチン接種の不正予約をした件を、朝日・高橋純子の駄文コラムと絡めて批判した。
(「朝日新聞・高橋純子の思い上がりと詭弁」参照)

実は朝日は昔から「不正」な取材が得意な会社だ。2013年に発生した「パソコン遠隔操作事件」では、朝日記者3人が容疑者の男のフリーメールのサーバーに不法侵入したとして、不正アクセス禁止法で書類送検されている。

当時、朝日は「正当な取材の一環で、法律上も報道倫理上も問題ないと考えます」(社会部長)と開き直った。当然のことではあるが「人のアカウントで勝手にログインするのがどうやったら正当な業務なのか全く分からない」「報道のための犯罪は合法ですか」との批判が巻き起こった。

結果は起訴猶予。不起訴ではない。不法行為(犯罪行為)はあるが、軽微なものとの判断されただけ(起訴するほどではないとの検察判断)。繰り返すが、決して違法行為がなかったと判断されたわけではない。

また、2015年には「ウェブカメラ、ネットで丸見え3割 パスワード設定せず」との見出しの記事でも、その取材方法が「不正アクセスでは?」と批判されている。

朝日はIPアドレスを無作為に125万件抽出。その中から2163台のウェブカメラがネットに接続されていることを確認し、35%にあたる769台がパスワードを設定しておらず(初期設定のまま)、映像を見たり音声を聞いたりできたと報じた。

一見ネット社会に警鐘を鳴らす記事にも思えるが、その手法は決して褒められたものではない。「手当たり次第にIPアタック」をし、「パスワード未設定のカメラを探し出して実際にアクセス」。現在も横行する「不正アクセス」の手法と何が違うのか?

朝日に言わせれば「公益性」のある調査報道で、「ここに穴があります、気をつけて」(高橋純子)ということなのだろうが、「不正アクセス」「ただの覗き見」と言われても文句は言えまい。

もちろん、この件で朝日の記者が「不正アクセス」で立件された訳ではない。ただ、当時多くの批判を浴びたのは事実だ。それなのに、現在も新型コロナのワクチン接種の不正予約という手法をとる(アエラドットの話だが、ここには多くの朝日記者が出向している)。

過去の事案は朝日記者(現場)にとって教訓にはならないようだ。逆に起訴猶予になったことや立件されないことが、免罪符になっているかのようだ。

例えば、片っ端(約1万軒)から民家のドアの開けようとして、実際に開いたのが(カギの未施錠)が何%ありました。なんて取材方法を朝日は許容するのか? そんな取材に基づいた記事で「防犯意識の向上を!」なんて書いても、共感を得られるわけがない。

こんなことは常識で考えればすぐ分かるだろう。それなのに、こういう(同等)ことを平気でやる朝日。朝日記者の高邁さは常識をはるかにしのぐとでも言うのか? 思い上がりもいい加減にしろと言いたい。