東日本大震災から10年、未だに被災地復興を妨げる悪風評を垂れ流し恥じない朝日新聞。
(「朝日新聞が福島復興の足をまた引っ張ってる」「その2」参照)

福島第一原発の事故直後からウソ記事・印象操作記事を乱発。特に竹内敬二(OB、当時編集委員)のウソ記事などは酷いものだった。

そんな朝日が3月12日に「福島の事故から10年 いま再び脱原発の決意を」との社説を載せた。まあ朝日が脱原発を言おうがどうでもいいのだが、相変わらず「再生エネルギーがぁ~っ!」としか書かないところが、朝日の欺瞞を良く表わしている。

「原発を廃止しろ!」と言うのは簡単だ。「じゃあ、代わりはどうするんだ」に対し、まともな回答を聞いたことがない。安価で安定供給できるのが前提だ。現状のように老朽化した火力発電所を含め、じゃんじゃん石油を燃やし続けるのが良い訳はない。

当然、朝日も「地球温暖化を防ぐには、安全で低コストの再エネを広げるのが筋だ」と書く。じゃあ、原発の代わりになる再エネって何?

朝日は社説内で具体的な再エネに一切触れていない。以前は太陽光だ風力だと書いていたが、最近はまったく具体的内容に触れなくなった。はっきり言えば、触れないのではなく触れられないのだろう。

震災当時の原発による発電量を太陽光発電で賄おうとしたら、関東甲信越全域に太陽光パネルを敷詰めないといけない。まったく現実味がないのは明らかだ。原発1基分でさえ山手線内相当のエリアが必要。(「朝日新聞の『再生可能エネルギーがぁ~!』を笑う」参照)

風力発電も同様だ。日本の海岸線を風車で埋め尽くすか? 内陸は太陽光パネルで埋まり、海岸線は風車でギッシリ。その上、「今日は雨(曇り)なので電力を供給できません」「夜は電力を供給できません」「今日は無風なので電力を供給できません」。そんな世界を朝日も真剣に考えているわけではあるまい。

結局、朝日の言う「脱原発(原発ゼロ)」「温暖化対策(つまり石油を燃やす火力もダメ)」「再エネ拡大」では、電力の安定供給は無理だということ。つまりは「0(ゼロ)か100か」のような議論には、まったく意味はないと言うこと。電力ミックスをどうするかが重要なのだ。

「原発をゼロにしろぉ~っ!」「再生エネルギーだぁ~っ!」と叫ぶのは簡単だ。しかし、それはあまりにも無責任なことである。本当に再エネのみで電力供給が可能と考えているなら、「現実無視のお花畑能もたいがいにしろ!」と言いたい。

安価で安定した電力供給は、安定した国民生活・活発な経済活動の根源である。そこには左派だ右派だのイデオロギーは一切関係ない。それなのに、そこにイデオロギーを持ち込むところが、朝日のゲスでクズなところだ。