沖縄県警は11月13日、新型コロナウイルス対策での国の持続化給付金100万円を不正に受給したとして、沖縄の地元紙「沖縄タイムス」の元社員・牧志秀樹容疑者を詐欺容疑で逮捕した。

牧志容疑者は虚偽の内容で給付金を申請し100万円を受給するとともに、緊急小口資金20万円と総合支援資金60万円を不正に借り入れていた。沖縄タイムスの社内調査で不正を認め、同社を懲戒解雇されていた。

牧志容疑者は投資グループを沖縄で主催しており、そのメンバーに不正受給を指南し、「上手くいったら金融商品を買って」と言っていた。直接指南で15人、間接的に話を聞いた人を含めると40人以上巻き込んでいた。本当にクズだ!

こんなクズを沖タイは紙面では実名、ネット版では匿名で報道した。その理由は沖タイによると、「インターネット上では、一度掲載すると情報が広がって長く掲載され、すべてを消すことは困難です。(中略)当事者が不利益や迷惑を被る恐れがあります」だそうだ。なので、ネットでは原則匿名報道すると言う。

とは言え「政治家などの公人や、有名人の事件・事故」や「多くの犠牲者がでるなど社会に甚大な影響を及ぼすような殺人や連続強姦、放火、子どもが巻き込まれるような重大事件」は、ネットでも実名を検討すると言う。

なんとなく尤もらしいことを言っているが、新聞(メディア)のダブスタの典型であり、身内に甘い見本のようなものだ。

例えば「重大事件」であるかを判断するのは沖タイだ。沖タイの主観次第で実名・匿名が決まる。つまり、今回の牧志容疑者の不正受給(詐欺)は「重大事件」では無いとの判断だ。しかし沖タイは逮捕後の社説で「新聞は読者との信頼関係の上に成り立っています。その存在基盤をも揺るがす極めて『重大な事態』である」と書いている。

牧志容疑者の犯罪行為は重大ではないが、社員が逮捕されたことは重大だと言うことらしい。これって、説得力があるのだろうか? 重大な事態を引き起こした犯罪は重大事件ではないのか? しかも公金(税金)の詐欺である。こんな悪質なものはない。

こんなご都合主義があるだろうか?