日本学術会議が自薦した会員候補6名が任命されなかった件で、朝日新聞など左派系メディアが「学問の自由を脅かす」との批判をしている。税金で運営されている組織であることを理解しているのかと思うが、まあ何でも批判の朝日には理由など関係ない。政府批判ができれば何でもいいのだ。

それにしても「学問の自由がぁ~!」には笑うしかないが、日本学術会議が「学問の自由を侵害」している事実を朝日は決して報道しない。

日本学術会議は「軍事目的の科学研究を行わない」とする声明を過去に2度も出している。「特定分野の研究はしない」を他者に強いることは「学問の自由の侵害」である。さらには、実際に行動に移し研究を潰した前例がある。

北海道大は2016年度に防衛省の安全保障技術研究推進制度に応募し採択された。内容は船舶の運航効率アップ(燃費向上)につながるもので、自衛隊の艦艇のみならず民間船舶へも適用できるものだ。しかし日本学術会議はこれを「軍事研究」と声明を出し批判。結局、学術会議からの事実上の圧力で、北海道大は2018年に研究辞退に至っている。

これを「学問の自由の侵害」と言わず何を言うのだろう。日本学術会議はどう考えているのか? そして同様に「学問の自由がぁ~!」と批判している朝日は、これもしっかり報道した上で論調しろ言いたい。

まあ同じ方向に偏向しているから、意図的に見ないのだろうが。こういう連中(日本学術会議や朝日などの左派系メディア)のダブスタ・ご都合主義は今に始まったことではないし、いつものことではあるが呆れるしかない。

朝日は10月3日の社説「学術会議人事 学問の自由 脅かす暴挙」で、「このままでは学者が萎縮し、自由な研究や発信ができなくなるおそれがある」と、いつものバカな論調をしている。「学者」の部分を官僚などと置き換えれば、朝日の定番文章になる。

朝日の論説委員連中は「政府=強者、市民=弱者」という概念が大好きだ。もちろん、ここで言う「市民」は左翼用語としての「市民」だけど。今回、日本学術会議会員は朝日から「市民認定」された。政府から何か言われればすぐに「萎縮する」程度のチープな存在だと。

朝日の実質お仲間会員はいいだろうが、サイエンスとしての真の科学技術を追求している会員はそれでいいのか? 「学問の自由を侵害」する組織内にあって、しかも朝日から「萎縮する」程度の存在と見られているんだぞ。

現時点では、日本学術会議内から自浄作用が働く雰囲気すら感じられない。やっぱり朝日から「萎縮する」と見られる程度の連中の集まりなんだろう。やっぱりその役割は終わっているな。

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 「日本学術会議の役割は終わっていると思うぞ

*訂正
「学術会議幹部が北大総長室に押しかけ」と記載しましたが、その事実はないことが確認されたので、「学術会議からの事実上の圧力で」と一部文章を訂正しました。不確実な記載をお詫びします。