福島第一原発の処理済みの汚染水、つまりは「処理水」の処分について、有識者で作る小委員会で検討が続いている。朝日は12月27日の社説「福島の処理水 地元との対話を重ねよ」で、科学的な判断よりも感情を優先し、風評被害を煽るようなことを相変わらず書いている。

社説タイトルは「処理水」と書いているのに、本文中では「処理済み汚染水」と書く。「汚染している」という印象操作以外の何ものでもない。

朝日は社説中で「処理水」について直接的に言及していない。そりゃそうだ、汚染水ではなく「処理水」だから。希釈した上で海洋放出は、科学的に何の問題もない。朝日も「処理水」が危険だから放出するなとは言えない。

だから朝日は「この問題は科学的・技術的な側面だけでなく、社会的な影響など、さまざまな角度から慎重に検討するべきものだ」と言う。社会的云々は風評被害を指している。

自分らで風評被害を煽っておいて、何を言ってるんだ! という思いしかない。

朝日は「処理水」の放出について科学的に批判できないから、逆に感情的に風評被害を煽ることで反対しているだけ。「地元の反対」などと書く朝日が、地元が反対せざる得ないような煽り記事を書く。卑怯な新聞だ。福島県関係者からすれば「いい加減にしろよ」でしかない。

こんなに悪質なメディアはない。自らのイデオロギーを最優先し、ウソも交えて風評被害を煽ってきた。自ら煽っておいて、風評被害が拡がるから海洋放出を止めろという。悪質なマッチポンプ。

以前も書いたが、朝日が記事や記者のSNSなどでデマも含めて煽る。読者や見聞きした人が不安になり風評被害が広がる。さらに朝日が煽る。風評被害が拡大する。この無限ループが現在も継続している。

朝日は「処理水」が科学的に問題だと言うなら、きちんと論評すべきだ。それができないなら、過去の「科学、振りかざすのでなく」(編集委員・佐々木栄輔)などの記事を取り消せと言いたい。そうして、科学的に安全だから風評をまき散らすのはやめようと、逆に書かねばらない。

しかし朝日は「処理水」の海洋放出を絶対に認めないだろう。認めた瞬間に「処理水」問題は終結する。原発批判の材料をひとつ失うことになるから。

結局は、自社のイデオロギーが最優先で、福島の復興など何も考えていないのが朝日だ。そんな朝日が「地元との対話を重ね、住民の声に誠実に耳を傾ける。そんな姿勢なくして理解は得られまい」とはよく言うわ。

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