朝日新聞の「パブリックエディターから 新聞と読者のあいだで」という記事で、小島慶子が世論調査部長・前田直人にインタビューしていた。内容は以前朝日新聞が行った「韓国が好きか嫌いか」みたいな調査について、韓国の反感を招くみたいな意見が読者から寄せられたかららしい。
まあ、前田直人の言い分も、小島慶子の意見もどうでもいいのだが、前田の回答の一部に吹き出しちゃうのがあったので。
小島の「好悪を尋ねる調査結果を報じることで、嫌韓感情をあおることにはならないですか」との質問に、前田は「ネットを使う人が増え、(中略)偏った認知に基づくラウドマイノリティー(声の大きな少数者)の意見が拡散され、感情的な空気が作られていくことを懸念しています」だそうだ。
思わず「お前が言うな!」と言いたくなった。ラウドマイノリティーの声を大々的に報じ、サイレントマジョリティの声は一切報じないのが朝日ではないか。それに、朝日自身がラウドマイノリティーではないか。
何が「感情的な空気が作られていくことを懸念しています」だ。朝日が「捏造・ウソ」も交えて報じることで、感情的な空気を煽っている事実。さらに前田は「エコーチェンバー現象(自分と同じ意見ばかりが目に入る現象)や認知バイアス(自分の意見が主流と誤解する)が生じる」などと言っているいるが、これもまさしく朝日自身のことではないか。典型的な「お前が言うな!」。
前田は盛んに「科学的根拠のある世論調査」と言い、小島が「世論調査結果と実感がズレている場合、どちらがより客観的データに基づいているかを考えることが重要だ」とまとめる。
本当にそうだろうか?
つまりは、前田・小島が言う「科学的根拠のある世論調査結果が事実」には前提条件がある。それは「きちんとした母集団からの抽出ならば」だ。「平日のまっ昼間に電話に出られる人」がきちんとした母集団であるはずがないのは明らか。朝日を始めとした左翼紙やTVのワイドショーに毒されている人たちからいくら抽出しても、「科学的根拠」のある調査にはならないぞ。
そんなことも理解できていないから、自社の調査結果と選挙結果が違うと受け入れられず右往左往する。
2017年の衆議院選で、「安倍首相の続投を望まない」が多数という朝日の調査結果に対し、逆に自民党が大勝したときに、選挙結果が「おかしい」的な民意を無視した記事を連発した朝日。惨めな現実逃避だった。
特定の母集団から抽出した世論調査結果と、選挙結果のどちらが「民意」と言えるかは明らかだ。前田の言う「科学的根拠」もこの程度のもの。それなのに「偏った認知に基づくラウドマイノリティーの意見が拡散される」などと、朝日自身のことを言っているかのような戯言を言う世論調査部長。
世論調査に意味がないとは言わないが、朝日のように「世論を誘導する」との傲慢な考えを持っている連中には、その結果すらきちんと理解できていない証拠でもある。
前田は編集委員の時「政治断簡」(コラム)の執筆者のひとりだったが、世間ズレしたことを書いていた。みのもんたを政治家が恐れたとか、前原と枝野の民進党(当時)党首選で、左右から敵陣に攻め入る形に見えてきたとか。
こんなのが世論調査の結果をきちんと分析できるわけもない。なぜなら、こいつ自身が「エコーチェンバー現象と認知バイアス」に浸かりまくりだからだ。
朝日はいい加減、年功序列人事は止めたらいかが。せめて世論調査部長には数理統計学くらい勉強させろよ。
コメント