月刊Hanadaの12月号に載った元産経新聞・石橋文登氏の「安倍新内閣の『起爆装置』」を読んで、いかに朝日新聞の論調が薄っぺらく、底が浅いかを再認識することが出来た。

9月の行われ安倍内閣の改造人事を中心に分析しているものだが、その中で国家安全保障局(NSC)の新局長に任命された北村滋氏の人事について、朝日とはまったく違った視点での分析になっている。

ちょっと比較してみる。石橋氏は外交と防衛・安全保障を政権の両輪として動かす前提で、北村氏の起用を特に日露交渉の打開策として外務省ルートだけではなく、諜報機関ルート(内調と露連邦保安庁)、防衛省と露国防省ルートを加えた3ルートを駆使して進める手はずだと読む。

さらには、日韓、日朝交渉も含め、首相直轄のNSCが外交・安全保障の基本戦略を練ることで、日本の外交はより能動的・機動的になると書く。

それに比較し、朝日は「NSC局長交代 『首相主導』を過ちなく」(9月17日社説)で、起用の意図を「首相官邸の関与をより強化する狙いがあるのかもしれない」程度しか書けない。しかも北村氏は特定秘密保護法の整備に携わったから反対だと言う。本音は「嫌いだ」と書きたいのだろうが。

そこには日本の外交・安全保障を、首相がどう考えての人事だとかの論調はまったくない。そして、その起用を「~かもしれない」「~(だと)すれば」と仮定の話を連発して批判する。結局は、批判のための批判でしかない。
(「朝日新聞が『勝手な仮定のみ』で批判している 」参照)

なんと薄っぺらく底が浅いのだろう。

しかも、この社説の締めが「NSC会合の議事録を残せ」だって。アホか。朝日のためにNSCが世界情勢を分析してるんじゃないし、なんで手の内を公開しなきゃいけないのか。朝日が入手したら、すぐにでも中国や北朝鮮にばらしちゃうじゃないか。

もちろん、雑誌記事と社説では位置づけも違うし文字数も違う。それにしてもってこと。朝日の社説・記事の底が浅い理由は簡単である。朝日は「まず批判」で社説・記事を書くからだ。一番安易なもの。深い取材も分析も食い込みも不要。表面ツラを批判すれば済む。いざとなれば、朝日お得意の「捏造」「ウソ」を紛れ込ませればいいし(苦笑)。

まあ、これが朝日の実力なんだけどね。