朝日新聞9月7日の社説「宮古島市提訴 裁判を悪用する恫喝だ」を読んだ。「ありゃりゃ」との感想しかない。

内容は沖縄県宮古島市が市民6人対し「虚偽の事実を繰り返し主張して市の名誉を傷つけた」とし、総額1100万円の損害賠償を求める訴訟を準備しており、その訴訟を「スラップ訴訟」と断じて批判するもの。

スラップ訴訟とは「批判を抑え込んだり圧力をかけたりする目的で、裁判を悪用すること」(朝日新聞)で、今回の宮古島市の提訴準備は、これに相当するとしている。

あれ? 現在「スラップ訴訟」を起こしている朝日新聞が、宮古島市を批判できるのか? 朝日新聞が小川榮太郞氏と飛鳥新社を相手に5000万円の賠償を求めている裁判は、明らかな「スラップ訴訟」ではないか。

小川氏の著書「徹底検証『森友・加計事件』朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪」に対し、自称とは言え言論機関である朝日新聞が、言論で勝負せずに裁判に訴えたことは大きな批判を呼んだ。

しかも朝日は裁判でも明確な反論が出来ずに、「裁判を通して新たな論点の提出をせずに、毎度訴状の焼き直しを出し続けて、裁判をいたずらに長引かそうとしているだけ」(小川氏)。自ら提訴しているにもかかわらず(苦笑)。

朝日はあれだけ安倍首相を攻撃的に報道しながら、「安倍首相が関与したとは報道していない」などとの主張を繰り返している。議論を具体化するために裁判長から朝日に対して「求釈明」が出ても、朝日は知らんぷり。

こんな朝日が宮古島市に対して「スラップ訴訟だ!」と言っている。よく言うわ。

「スラップ訴訟」はダメなのはもちろんのことだ。宮古島市の提訴準備が「スラップ訴訟」に該当するなら現に慎むべきだ(内容が報道ベースでは分からない)。

しかし朝日がそれを言ってはいけない。自身で「スラップ訴訟」をやってる身で、何を偉そうなことを言ってるんだ! ってなる。