朝日新聞は、現在の日本は好景気とみているのか、不景気とみているのか? 正解は「自分たちの主張に合わせ、その場その場で答えを変えている」。
3月15日の社説「春闘低調回答 景気にもマイナスだ」を読むと、朝日新聞は日本は好景気だと捉えている。「6年続いた好景気」「(企業の)利益水準は依然極めて高い」「それなのに企業は賃上げに慎重だ」と大企業(経営者層)を批判する。賃上げをしなければ景気の腰を折る的なことまで言っている。
弱者に寄り添う(?)朝日新聞的には、強者=大企業経営者層、弱者=労働者(従業員)ということになる。まあ、この力関係の是非論は置き、朝日新聞は日本は6年も好景気状態だと認識していることになる。
あれっ? そうだっけ。朝日新聞はアベノミクスの効果は出ていない。本当に景気がいいのか? 的な記事を書きまくっていたはず(特に原真人)。コラムなどで盛んに、アベノミクス効果を否定していた。
安倍首相を批判しないと生きていけない朝日新聞は、絶対にアベノミクス効果を認めない。失業率が最低になっても、求人倍率が全国で1.0倍を超えても、「報道しない自由」を発動していた。最近は労働統計不正とからめて、「ほらね、数字をいじっていた」的なことを連日に渡り書いてきた(これは悪質な印象操作でしかないが)。
例として、原真人の記事。厚労省の統計不正を散々書いた後で、「都合のいいデータだけを取り出し、並べ立て、『成果』や『果実』だと宣伝するのが首相の得意わざだ。有効求人倍率が代表的である。倍率がバブル期超えの高さとなったことを、首相は『アベノミクスの成果』と誇ってきた。それが何度も繰り返されるうちに、国民の意識に『アベノミクスは成功』とすり込まれていく」。
原の記事を読めば、日本は言うほど好景気ではない。政府(首相)の「すり込みだ!」と言うこと。ところが、賃上げを抑えたい企業経営者(特に大企業)を批判するには、現在が好景気でないと都合が悪い。今まで散々腐していた景気感を、突然「6年続いた好景気」と言い、「賃上げをしない企業!」と批判する。
なんともまあ、都合の良い言い分ではないか。
「アベノミクス効果などない」「円安誘導のみの見せかけ」とか書いてきた記事のことなど、もう頭の中にはないらしい。大企業経営者(朝日認定の強者)を批判するためなら何でもありの世界(まあ、好景気だと書いても、アベノミクスの効果とは意地でも書かないけど)。
それにしても恥ずかしい連中だな。
他の大企業が賃上げを渋るなら、朝日新聞様がバァ~ンと賃上げすればいい。本業の新聞事業ではウソ記事ばかりで大赤字だが、不動産屋として大もうけしてるんだから。「6年続いた好景気」なので大幅に賃上げしろ! って、社長あての社説を書いたらいかが。
PS
朝日新聞とは関係ないが、アベノミクス景気・効果を認めないばかりか、景気回復は旧民主党政権時の景気対策によるもの、とか書いている自称・エコノミストがいることに笑ってしまった。日本の産業(特に製造業)が青色吐息だった時、無為無策で党内抗争をやっていた民主党政権の景気対策ねぇ~(苦笑)。
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