朝日新聞が北朝鮮目線になるのはしょうがないにしても、これだけトンチンカンな金正恩擁護と日本卑下(安倍首相卑下とも言える)には笑うしかない。
7月13日の「奇跡は奇跡的には起きない」(社説余滴)がそれ。筆者は国際社説担当の論説委員・箱田哲也。国際社説担当なんて肩書きが付いているのがこれだもの。朝日新聞など読んでも何の意味もないことをよく表してしる。
「北朝鮮に激しい罵倒を浴びせつつも、明確に反応するトランプ氏の姿勢は、金正恩・朝鮮労働党委員長にとって『脈あり』と映っただろう」「多くの戦略と幸運によって、おあつらえ向きの役者と舞台がそろった。去年から、振り上げたこぶしのおろしどころを探っていた北朝鮮は、ここぞとばかり腰を上げた」だってさ。
これが、いかに表面ヅラしか見ていないかは明らかだ。
金正恩は心底「斬首作戦」を実行されることに怯えていた。決定的だったのは、アメリカのB1B戦略爆撃機が北朝鮮の元山沖まで飛行したことだ。北朝鮮軍はこれに対し、何の反応も示せなかった。空軍のスクランブル発進もできなかった。北朝鮮軍はB1Bの飛行を、レーダーで捉えることができないからだ。
昨年1年間で22回も北朝鮮沖まで飛行しているが、元山沖まで飛行した昨年9月以降、北朝鮮はミサイル発射威嚇をやめた(1度だけロフテッド打ち上げをしたのみ)。今後は経済優先で行くなどと北朝鮮が言い出したのは、金正恩が「斬首作戦」の現実性を理解したからに他ならない。
さらに、金正恩は自身の所在情報をアメリカに握られていることも、同時に理解した。だから側近を次々に左遷し妹の与正を身辺警護の責任者にした。身内しか信じられない状況になったからだ。
このような状況で、やむにやまれず動いた金正恩に対して、「トランプの姿勢が『脈あり』に映った」「ここぞとばかり腰を上げた」などと、「国際社説担当」が言う朝日新聞。
確かに金正恩にとってラッキー(奇跡的)だったのは、南に親北の文政権が誕生し、しかも平昌五輪があったことは確かだ。しかし箱田が言うような「多くの戦略」などない!
また、日本に関して箱田は「北朝鮮の非を鳴らすばかりで、局面が変わった時の備えは手薄だった。敵視することが自己目的化し、真に懸案の解決を目指す戦略を欠いたツケが回ってきた」と言う。
「真の懸案」とは拉致問題のことだと思うが(朝日新聞のことだから日朝国交正常化を指していたら笑える)、「戦略を欠いたツケが回ってきた」と言うが、そうだろうか? トランプは金正恩に「日本に経済協力をしてもらいたいなら、拉致問題にしっかり取り組め」と言っている。金正恩も「拉致問題は解決済み」とはトランプに言わなかった。
今回のアメリカ-北朝鮮の取引きの中に拉致問題が組み込まれたのだから、大きな進展ではないのか? これは米朝会談前にトランプとの意思疎通を密にしていた安倍首相に努力の賜物と思うけど。
朝日新聞のように北朝鮮目線で見れば、金正恩が大きな成果を上げたことになるのだろうが、「偉大な指導者」などと祖父さんみたいに持ち上げると、そこら中から笑いものになるぞ。もしかして、箱田の尊敬する記者は岩垂弘か?
*岩垂弘は北朝鮮を「地上の楽園」と書きなぐったあげく、謝罪・訂正もせず言い訳だけして逃げたクズ記者
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