2月5日の佐賀県神埼市での自衛隊ヘリ墜落事故は、民家を損壊し女児がケガをするという痛ましい事故だった。自衛隊は再発防止を徹底し、基地周辺の住民に不安を払拭する努力をしなければならい。

この事故に関し、住民側を批判する心ない暴言がネットに漏れ出している、現に慎むべきだ。誰だって、自分の家にヘリが墜ちてきて、子供がケガをすれば怒るだろう。ケガで済んだのは不幸中の幸いと考える以外にはない。

とは言え、このような声は実は聞いたことがなかった。それを知ったのは毎日新聞の記事である。2月7日「<陸自ヘリ墜落>被害者に暴言、想像力欠き冷酷」がそれ。

ネット空間での暴言と過去の自衛隊関係の墜落事故、さらには国会でのヤジと絡めて「自衛隊の基地があるから不安」的な論調。

これは行き過ぎではないか?
不幸な事故に対するごく一部の限られた発言を、あたかもネット上の大勢の意見のように取り上げ、さらには自分の思想・信条と絡めて結論に繋げる。

毎日新聞関係の不祥事をあげつらうわけではないが、取材ヘリが民家に墜落し死者も出しているし(それも複数回)、地雷を爆発させた記者もいた(空港職員が死亡)。

自衛隊の基地云々ではなく、あらゆるものに危険が付きものなのだ。ネット空間での暴言を批判する記事ならいいが、それを自衛隊の基地があるからみたいな論調にするのは、記者個人のプロパガンダに使われているようで、非常に不愉快である。