8月29日に北朝鮮が弾道ミサイルを発射、北海道上空を通過した後、太平洋に落下した。

北関東から東北、北海道にかけてJアラートによる情報発信が行われた。しかし、その時間を見ると考えてしまう。
 5時58分 ミサイル発射
 6時02分 Jアラート発信
 6時06分 日本上空を通過

発射後4~5分でJアラートが発信されたことは評価すべきであるが、その4分後にはミサイルは日本上空を通過している。実質、避難・待避などは不可能に近い。

日本のミサイル防衛は、イージス艦4隻に搭載されている海上配備型迎撃ミサイル(SM3)と34基の地上配備型迎撃ミサイル(PAC3)の2段構えだ。34基しかないPAC3で、日本全国をカバーすることは、ほぼ不可能だ。北朝鮮は移動式発射台からの発射や、複数のミサイルを同時に発射した過去もあり、ミサイルの迎撃は難しくなってきている。

こうなると、当然考えなければいけないのは「敵基地攻撃能力の保有」だ。国民の生命と財産を守る義務を負う政府が、こういう検討を始めるのは当然の責務だ。

ところが、そうするとすぐに「戦争になる」「侵略のための軍事力だ」とか言い出す連中が、大量に湧いて出てくる。

今回のようにJアラートで情報を出すだけで、
「戦時警報を流す安倍政権も怖い」 金子勝慶応大教授
「北の脅威をいたずらに煽っている」 鳥越俊太郎
とか、変なことを言う連中が出てくる。

抑止力の考え方も人それぞれだが、「敵基地攻撃能力」があるのとないのでは、この抑止力が大きく違う。平和のための抑止力を持つのは当然だと思うけど。

何かあってからでは遅いのだから、そのためには事前にあらゆる検討を行うのは至極まっとうなことだ。

ところで、Jアラートに対して「こんなことで起こすな!」とか言っている堀江貴文や安冨歩(東大教授)などは「一生寝てろ!」って感じで、ほっとけばいい。