朝日新聞5月15日のコラム(政治断簡)「おごる首相がつかんだ『コツ』」は、都合のいいところだけ「つまみ食い」した、ある意味朝日新聞らしいコラムだ。

書いたのは「あの」前田直人。駄文しか書けないのみならず、分析力もまったくない御仁。分析力はないけど、現職は「世論調査部長」。

安倍首相の憲法改正発言に「驚いた!」ってさ。前田に言わせると、安倍首相は「慢心、ここにきわまれり」だそうだが、前田の見解なので、それはそれでいい。

しかし、その論拠となっているのが、いやはや・・・。世論調査部長らしく、世論調査の結果をもってくるのだが、それがいやらしいほど酷い。

前田は言う。「森友学園問題の真相解明や原発政策の見直しを求める多くの世論からは目をそむけ、好都合な数字のみにおごり、弱る野党をあざ笑う。まるで独裁者のようだ」。

森友問題や原発問題を引き合いに出しているが、前田はなんと言っていた? 安倍首相の改憲発言を「驚いた!」って書いていたはず。コラムの内容も改憲に関してだ。じゃあ、改憲に関しての世論調査結果をなぜ持ってこない?

理由は簡単。持って来たくても持って来れなかっただけ。朝日新聞の調査で、9条改憲賛成41% 反対44%と拮抗しているから。数%は誤差の範囲。つまり朝日新聞の世論調査でも、圧倒的反対ではないから。

当然、世論調査部長なら他紙の結果も把握しているだろう。共同通信は賛成60%、産経新聞は賛成52.9%。読売新聞は賛否が49%で拮抗という結果。

これらを見ても明らかなように、国民は前田のように驚いてはいない。世論調査部長が自分に都合の良いことのみを「つまみ食い」したあげく、「好都合な数字のみにおごり、まるで独裁者のようだ」とは、どの口が言っているのだ?

普通の人間なら、こんな文章は恥ずかしくて書けない。こんなヤツの文章を読まされる朝日新聞読者は、「そうだ、そうだ」って嬉々として読んでいるのかな。

大きなお世話だけど、かわいそうだな・・・。