9月28日の上毛新聞1面に、「『格闘ゲーム優勝』は虚偽」という訂正記事が載った。

元々の記事自体の記憶はまったくなかったが、「太田市臨時職員の男性(23)が渡仏して大会に出場したした事実はなく、格闘ゲーム部門で優勝したとする報道は事実無根だったことが分かりました。読者の皆さまに深くお詫び申し上げます」ということなので、前日の紙面を改めて見てみた。

上毛新聞
カラー写真には満面の笑みを浮かべた臨時職員の姿が。何でも仏で行われた総合ゲームイベント「オータムスタンフェスト2016」に出場し、格闘ゲーム「ギルティギア」のトーナメントで2回戦敗退したものの敗者復活戦で勝ち上がり、各国の愛好家約100人の頂点に立つ初優勝を成し遂げた。サブイベントの格闘ゲーム「ブレイブルー」では無敗で優勝したとのこと。

これを真に受けた太田市商業環境部は記者会見をセッティング。上毛新聞と朝日新聞が記事にした。当人は記者会見用に説明資料を用意してきたというが、どんな資料だったんだ(笑)。

さらには、この臨時職員は行ってもいないのに、FBにフランスやドイツを旅しているような街並みや食べ物の写真を掲載していた。

まあ、こんなウソは直ぐばれるもんで、「そんなゲーム大会は存在しない」とネットで炎上し、あっさり終了となった。

当人が1番悪いのはもちろんだが、太田市、上毛新聞、朝日新聞もまったく裏付け確認をせず垂れ流したことになる。太田市は臨時職員を疑いもせず、上毛新聞、朝日新聞は記者会見の内容なら無条件に記事にする。

「国際大会」と冠が付けば、もっと世間で騒がれていてもおかしくないだろう。それに調べればすぐ分かる。物事を何でも性悪説で捉える必要はないかもしれないが、特に新聞記者なら無条件で性善説に捉えるのはいかがなものか。

上毛新聞なんて、ほとんどの記事は共同通信の配信記事で、自ら書いているのは群馬県ネタしかないのだから。その群馬県ネタでミソをつけているようでは、どうしようもない。猛省が必要だ。

最後に、朝日新聞は最初Web版から削除したのみだった。おっ、お得意の無かったこと作戦か? と思ったが、その後謝罪・訂正を載せた。この時間差が朝日新聞らしいと言えばらしいけどね。