ラグビーのトップリーグが開幕した。

先に行われたW杯で南アフリカを破るなど、大活躍だった日本代表。帰国後も五郎丸など中心選手がメディアに露出し、ラグビー人気を真のものにしようと頑張って来た。

ラグビー開幕戦 (1)
開幕戦のパナソニック vs サントリーも各メディアが大きく報道した。各メディアとも「満員」の観客の前でプレーする選手たちの写真やVTRを使っていた。

さらには、朝日新聞東京報道編成局のツイッターでも「ラグビーの観客席ぎっしり。国内最高峰リーグ・トップリーグが、秩父宮ラグビー場で開幕」とツイート。

昔からのラグビーファンからすると、なんともうれしい光景が繰り広げられたんだろうなと想像していた。

ところがところが・・・。開幕戦の入場者数は1万792人。秩父宮ラグビー場の収容者数は約2万人。半分しか入っていない。昨年(2014年8月)の開幕戦(1万1162人)よりも少なくなっている。

ラグビー開幕戦 (2)
ラグビー開幕戦 (3)
別の角度からの写真を見ると、観客席はいつもの通り。前売り券は完売し、当日券の販売はなし。入場できずに帰ったお客さんもいたと聞く。なぜ・・・。

なんてことはない、日本ラグビー協会がいつもと同じチケット販売法を取ったことが原因だ。まず両チームの母体企業に9000枚づつ割当てという名の強制販売を行い、一般販売に向けたのは5000枚だけ。(残りは招待券などになる)

いつもなら母体企業から動員される社員や関連会社、関係者などの「いやいや動員組」が、どうせ満員になるだろうから行かなくてもばれないと考えたからだろう。つまり、例年は「動員組」の観客が多く、一般観客が非常に少なかったということを露呈しただけであった。

ラグビー協会が何の努力もせず、母体企業にチケットを買わせ、自らの懐だけは潤し、ヌクヌク無策を通してきた「クセ」が出ちゃったということ。

せっかく代表メンバーなどの頑張りにより、ラグビー人気に火が付いた状態なのに、あぐらをかいているだけの協会。こんな協会では身体を張っている選手が可哀想だ。

ラグビー協会は変わらなければならない。2019年には日本でW杯が開催される。その時はホスト国として協会の運営面での力も試される。もちろん選手強化も継続しなければならない。こんな協会では本当に心もとない。

ところで、先にちょっと書いたが、朝日新聞は「ラグビーの観客席ぎっしり」とつぶやいていたが、これは明らかな「捏造」である。せっかくのラグビー人気に冷や水をさすような「ガラガラ」とは言えないことは理解するが・・・。でも「捏造」は「捏造」である。