長崎県対馬市の観音寺から盗まれた「観世音菩薩坐像」が、韓国で発見されながら、裁判所までもが返還差し止め処分を出した問題は、韓国の非常識さを浮き彫りにしている。
韓国仏教界は「倭寇に略奪された」と主張するが、この論拠はまったく根拠がないばかりか、自国の歴史を否定する言い分である。
韓国仏教の歴史をちょっと振り返ってみれば、おのずと結論は出る。確かに韓国というか朝鮮半島では、統一新羅~高麗時代(7~14世紀)には、仏教が深く浸透し仏像を始めとした仏教文化が華を咲かせていた。
しかし14世紀末に成立した李氏朝鮮は儒教を国教としたため、仏教は弾圧され各地で寺や仏像などの破壊行為が行われた。浮石寺もこの時期には、一時廃寺になっているという事実もある。
このような惨状を見かねた日本人が、廃棄された仏像を持ち帰り保護し、今日まできている。現に懸案の仏像には傷があり光背がない。
韓国は、こういう自国の歴史的背景には触れず、「盗まれた」と言っている。仏像返還に応じない姿勢は、自国の歴史を否定するとともに、何でも日本人が悪いとする、韓国の日本に対する潜在的劣等感の表れでもある。
韓国仏教界の悪しき事例はまだある。先述のように、李氏朝鮮が仏教を迫害し、14世紀以降多くのお寺が廃寺となった。今も廃寺(寺跡)が多数残っている。
その廃寺の多くには、案内板(解説板)が掲げられている。なんて書いてあるかと言うと、16世紀末の豊臣秀吉の朝鮮侵攻により、多くの寺が破壊されたとある。
何をふざけたことを言ってるんだ。自分たちで破壊しておいて、秀吉(日本)のせいにしている。口あんぐり状態。
ついでに言っておくけど、秀吉は朝鮮を攻めたのではなく明を攻めたんだ。明の属国であった朝鮮が、その侵攻を先兵となって防いでいたというのが正しい。さらに、韓国では李舜臣が秀吉軍を打ち破ったとなっているが、李舜臣はゲリラ戦で補給路を断つ程度のことをやっただけで、秀吉軍に何の損害も与えていない。
話を仏像に戻すと、確かにこの仏像は韓国・浮石寺にあったのかもしれない。しかし自分たちで仏教を迫害し、仏像を放棄している。それを護ってきたのは観音寺を始めとした対馬の方々である。
こういうことを考えれば、仏像がどこにあるのが正しい姿かは、すぐに分かるはずだ。
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