10月27日の朝日新聞政治欄に、「反共に耐え やっと前へ」という共産党の特集記事が載っていた。しかも紙面の2/3もさいて。まあ、昨年の衆議院選、今年の参議院選で議席が増えたという、たいしたことない与太記事だけど。

これを見て思い出した。共産党は偉そうなことを言っているけど、実は誤魔化しだらけの政党だということを。

特に外交、憲法や天皇制に関しては、誤魔化しだらけである。共産党の主張は護憲と天皇制廃止が有名だ。でも、この2つは矛盾している。天皇制を廃止するには憲法改正が必要なのは誰でも知っている。

だいたい天皇制に関しても、「将来の国民の議論に委ねる」なんてことも言ってる。だったら国民の大多数が現行天皇制を「是」としているんだから、共産党は天皇制賛成に転じないとおかしい。

いや、護憲は憲法9条に関してだ、という反論が聞こえてきそうだが、実はこれもおかしい。憲法9条をもとに自衛隊を違憲だというなら、即時廃止を求めないといけない。でも、共産党は「現実問題として、すぐにはなくせない」と言う。

天皇制といい憲法といい、典型的なご都合主義である。

共産党が自分の主張を国民に訴えようとしたら、天皇制には反対だから憲法を改正する。自衛隊は即刻廃止する、と言わなければならない。

外交も誤魔化しだらけである。「軍事力に依存しない外交力」が大事だと言う。でも対中・対韓に対して、有効な外交交渉法を提案をしたことはない。結局は「話し合いが大事」っていう戯言を言うだけ。

だいたい、外交の背景には軍事力がつきものである。北朝鮮が「核を持っているぞ」と盛んに吹聴するのはこのためだ。裸で交渉の場に行っても、相手に足元を見られるだけ。

まあ、共産党が政権を取ることは未来永劫ないし、所詮時の政権の批判の受け皿(の一部)でしかないから、お気楽なもんだ。

志位委員長もそうだけど、頭でっかちの理論派が幅を利かせているようじゃ、国民が何を求めているかは理解できない。自分たちの主張に固執して、消えていく運命だということ。でも、ごく一部の人を除いて誰も困らないけどね。