小渕優子が議員辞職必至の状況だ。

政治資金収支報告書の入り(収入)と出(支出)が合わない、いい加減さもさることながら、選挙区内の有権者に色々配ったことが、公職選挙法に違反する疑いがもたれている。

それが「ワイン」問題だ。春の叙勲で旭日双光章(旧制度での勲五等)を受けた元渋川市議に贈られていた。叙勲のお祝いとは言え、選挙区内の有権者に有価物を贈るのは、公職選挙法違反に問われる。

うちわが有価物かどうかと、盛んに国会で程度の低い議論をしていたが、ワインは有価物だろうな。ということで、小渕優子はアウトである。逮捕はされないだろうが、書類送検はされるかな?

ところで、このワインをもらった元渋川市議は中曽根後援会の幹部である。今は中曽根弘文に代替わりしているが、中曽根康弘元首相系列。表現は良くないが、マスコミに「ちくった」のが中曽根系の人だったことがいろいろ憶測を呼んでいる。(多分、もっともらった人はいると思うが、黙っているんだと思う)

群馬県民にはなじみ深いが、旧群馬3区には福田赳夫、中曽根康弘、小渕恵三という、首相が3人いたすごい選挙区だった。(小渕恵三が首相になったのは、小選挙区になってからだけど)

それが小選挙区制に移行する際、新群馬4区と5区に分かれ、3人の内1人は選挙区から立候補できない状況となった。正確にはこの時期、福田赳夫は引退しており、息子の康夫に代替わりしていた。後に康夫も首相になったことには驚いたが。

最初は中曽根が4区、福田が5区となりかけたが、すったもんだの末福田が4区、小渕が5区、中曽根は比例区名簿終生1位ということで決着した。

これにより、中曽根系は小選挙区から立候補できない状況になった。(中曽根の息子・弘文は康弘が現役時から参議院議員)

それが、今回の不祥事で小渕優子が辞職すれば、その後釜に中曽根系が立候補できる状況になるのだ。すでに康弘の孫を担ごうという動きがある。そのために、中曽根系の元市議が「ちくった」のでは? ということが、巷間言われている。

こうなると小渕優子は簡単に辞職できない。後釜に中曽根が入ってしまったら、ほとぼりが冷めた頃に再立候補しようとしても、選挙区に空きがなくなるからだ。多分、半永久的に空かない。これは4区が福田の指定席になっていることからも明らかである。(現在4区は福田赳夫の孫(康夫の息子)が引き継いでいる)

小渕優子の疑惑はワインだけでなく、胡蝶蘭の鉢植えなどいろいろ出てきている。屁理屈をこねて辞めないと言い張ることも厳しいし、辞めたら辞めたで再立候補ができなくなる。

俗に言う、「進むも地獄、退くのも地獄」ということ。まあ、自分の蒔いた種だからしょうがないけど。