衆議院が解散され、実質選挙戦モードに候補者たちは突入している。

「政治とカネ」の問題で世間を騒がせた群馬5区の小渕優子は、自民党公認で立候補となりそう。世間の評判は地に堕ちたが、当選は確実だ。一部報道では苦戦するだろう、なんてのもあるが、きっと圧勝だ。だって相手が共産党と社民党だから。(民主党は相変わらず候補者を立てられない)

そんな群馬で今1番揉めているのが、県都前橋を含む1区。自民党現職・佐田玄一郎が「買春スキャンダル」を抱えているため、自民党前橋支部が候補者の差し替えを党本部に要請する事態となっている。

小渕優子が辞任して補選となった場合、後釜として名前が挙がっていたのが中曽根康隆(中曽根康弘元首相の孫、弘文参議院議員の長男)。
(「小渕優子は「進むも地獄 退くも地獄」だ」参照)
小渕優子の辞任がなくなり、群馬1区に狙いを変えたのかと思ったらそうでもないらしい。

実は最初から狙いは1区だったらしい。山本一太参議院議員のブログによれば、佐田議員のスキャンダル発覚後、急に会社を辞め父親の秘書になり、地元回りを始めた、とある。「急に」の急には? がついてるけど。

山本一太は中曽根元首相の孫が1区から出ることに大反対で、自身のブログで6回にわたり書き綴っている。

要約すると、単に「ブランドがあるから」とか、「県連会長の長男だから」とか、「イケメンだから」とか、そんな理由で公認候補として急遽擁立するようなことに賛成出来るわけがない。群馬県の7つの国会議員の選挙区議席(参院2、衆院5)の2つを、親子で占めるなどという前近代的なシステムは、到底、県民・国民の理解を得られない。

けっこう名指しではっきり書いてるんだよね(笑)。

これに対して、当の中曽根康隆が怒りの反論を始めた。やはりブログの中で、
佐田議員のスキャンダル発覚後に急に会社を辞めた → 会社を辞めたのは(昨年)5月末。スキャンダル発覚は6月。純粋に政治への志が固まった。事実を確認せずして、周囲に誤解を与えるような断定的な言い回しをされる事は非常に不愉快であり、即刻の訂正と謝罪を要求する。

こちらもかなりお怒りのようである(笑)。

選挙まで日がないため、まったくの新人を連れてくることは不可能だ。当然、多少なりとも知名度があり、有権者(まあ自民党支持者)が納得する人でないといけない。

そうすると意外と選択肢がないんだよね。実は小渕優子が辞任した場合、後釜に中曽根康隆を擁立する動きがあると書いたが、他にも意欲満々の人間がいたんだな。それは山本一太その人。(一部報道によると、と書いておこう)

山本一太は
「自分は、参院から衆院に鞍替えして群馬1区から出ようなどとは、全く考えていない」
と言う。しかし
「過去の群馬の国政選挙の歴史の中で、群馬1区全体の得票率が7割を超えたのは、自分だけだ」(参議院選の中での群馬1区地域の意味)
とも言う。(確か、この時の相手は国民新党と共産党だったと思う)

最後には
「公認候補選びが『全く筋の通らない形』で進められるような事態になった時だけは、政治家として様々な選択肢を考えざる得ない」

これをオレなりに解釈すると、
「佐田玄一郎から中曽根康隆に候補者が差し替えられたら、山本一太が参議院議員を辞職して、群馬1区から出る意思がある」
ということ。

さて、どうなることやら。でも、オレ個人的に言えば、どうでもいいことだ。

一応リンク貼っておくので、興味のある人は。
山本一太 「気分はいつも直滑降
中曽根康隆 「中曽根弘文ファミリーブログ