世界貿易機関(WTO)の事務局長選挙の立候補が締め切られた。8人が立候補したが、韓国の兪明希通商交渉本部長とナイジェリアのオコンジョイウェアラ元財務相の、事実上の一騎討ちと見られている。

兪明希は「WTO事務局長になれば国益にかなうため最善を尽くす」と自国(韓国)利益を最優先すると公言している(韓国報道から)。国際機関の事務局長として相応しい人材かは、相当疑われるレベルだ。

韓国はこういう際のロビー活動への資金をつぎ込むのは得意だ。「兪事務局長」なんてことになったら、現在の韓国のイチャモンに自らお墨付きを与えることになるだろう。

昨年の半導体製造材料の輸出管理強化を「輸出制限」などと、本質論と違う反応を見せた国だ。自分らの行いを省みることもなく、ただただ日本が悪いと言い放つ。そしてGSOMIA(軍事情報包括保護協定)破棄まで言い立た。まあ、アメリカに「いい加減にしろ!」と言われ、「シュン」となったのには笑うしかないが。

そんな韓国が、また「自由貿易の原則から逸脱している」とWTOに提訴・パネル(紛争解決の場)設置を要請した。ついでのように、またGSOMIA破棄を言い出しているのには、やっぱり笑うしかないんだけど。

ただ、「兪事務局長」がWTOのパネル上級委員会(DSB)に介入するのは目に見えている。仮に韓国の不当な言い分が正当化されることになったら、目も当てられない。

「兪事務局長」が実現するかは9月までの投票にかかっている。日本は対立候補に投票するだけではく、いかに兪明希が事務局長として相応しくないことを、加盟国にPRすることも必要なことだ。