安倍首相の通算在任日数が憲政史上最長となった。これに朝日新聞が歯ぎしりしているようだ。11月25日の編集委員・国分高史の「最長政権が残したもの 国民的要請、安保法制にあったか」(記者解説)は、悔しさ満載の惨めなものだ。

国分は過去の長期政権である吉田茂・佐藤栄作・中曽根康弘・小泉純一郎と比較し、何ら実績がないという。強いて言えば、「アベノミクス」による経済指標の改善だが、短期的な済指標の改善なんか実績じゃないと書く。逆に、安保法制や集団的自衛権の解釈改憲など批判ばかりだと腐す。

まあ、あれだけ紙面で「アベノミクス」を効果なしと書いておきながら、こういうところでは指標が改善していると言う国分(朝日)のツラの皮の厚さには呆れるが・・・。

国分が挙げる過去の宰相の実績である講和条約(吉田)も、国鉄民営化(中曽根)も朝日新聞は大反対していたではないか。講和は東側諸国も含めた完全講和だと言い張り、国鉄民営化は悪名高き国労・動労と一緒になって騒いでいた。

そんな朝日が、それらをしれっと「実績」として書くことに、何も感じていないことに驚きだが、それが朝日と言ってしまえばその通りかな。まあ、朝日のご都合主義は今に始まったことではないから。

また、国分は河野洋平を引っ張り出して批判させるが、こういう手法はいい加減いしろと言いたい。なぜ自分の言葉ですべて書かない? 自分じゃなく河野が批判しているとの逃げ道を作っているのか? 「記者解説」などと銘打っているくせに。編集委員などとの肩書きのせくに惨めなヤツだ。

それに国分も書くように、過去の長期政権の実績事例も当時は多くの反対論があった。朝日新聞はその筆頭だった。でも、時間の経過を経て誰もが認める「実績」と評価されるようになっている。安倍政権は現在進行形の内閣なのだから、その評価は後世の判断に委ねる方が適切だ。

国分は安倍首相が在任最長を記録したことが悔しくて仕方ないようだが、これが民意であることを忘れてはいけない。こんな負け惜しみ感満載の惨めな文章を書くなら、なぜ朝日の論調は「普通の国民」には受け入れられないのかを、真摯に反省・考えた方がいいと思うぞ。