強制起訴された東電の旧経営陣に対し、東京地裁が無罪を言い渡したことを朝日新聞が批判している。9月20日の社説「原発事故判決 釈然としない無罪判断」。

争点は津波被害を予見できたかだが、判決では国の機関が02年に公表した「三陸から房総沖のどこでも巨大地震が起こり得る」との見解(長期評価)を、根拠を欠き信頼性に疑問があると指摘。原発は社会生活や経済活動を支える重要なインフラであり、旧経営陣に運転を止める義務はなかったと結論づけた。

これに対し、朝日がいちゃもんをつけようがどうでもいい。朝日は自身の社論(原発廃止)を押し通せばいい。別にどうでもいいことだ。

言いたいのは、朝日は原発に対し「ゼロディフェクト」を求める余り、社説内で「確率は低くても、起こり得る危機に対する鋭敏さをどう培うか」と書いていることだ。これは原発だけでなく、安全保障にも言えることだ。北朝鮮のミサイルしかり、中国の尖閣諸島への意欲など、同じことが言えるだろう。

でも朝日は、北朝鮮のミサイルを軽視し、中国の尖閣諸島への意欲を無視する。これはどういうことだ? 安全保障面を強化しようとすると「危機を煽るな」などと一生懸命抑えようとする。

ところが原発になると途端に「確率は低くとも無視するな」と言い出す。原発では「無視するな」で、安全保障では「無視しろ」はどういうことだ。国民の生命・財産に大きな影響を与えるのは同じだろう。

朝日のいつものダブスタだ。

あの津波が起こる確率と朝日が捏造記事を載せる確率は、朝日の捏造の方が確率が高い。過去に朝日は、いったい何件の捏造記事を載せたと思っているのか。

「原発に未来はあるのか」と書く朝日に「朝日に未来はあるのか」と聞きたいものだ。